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2020 Fiscal Year Research-status Report

ニワトリの食欲調節における中枢の細胞内シグナル伝達因子の役割

Research Project

Project/Area Number 19K06353
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

上曽山 博  神戸大学, 農学研究科, 教授 (90263889)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 實安 隆興  神戸大学, 農学研究科, 助教 (20721236)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords食欲調節 / Smad / GLP-1 / PYY / ニワトリ / 視床下部 / 延髄
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、ニワトリにおける消化管ホルモンの食欲抑制機構の解明を目的に、まず、卵用鶏のヒナへのコレシストキニン(CCK)の腹腔内投与が中枢(視床下部、及び延髄)のAkt及びERKのリン酸化に及ぼす影響を調べた。その結果、摂食を抑制する量のCCKを投与しても、中枢のAkt及びERKのリン酸化タンパク質量とその割合に有意な差は認められなかった。したがって、末梢のCCKによる摂食抑制に中枢のAkt及びERKシグナルは関与していない可能性が示された。次に、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)及びペプチドYY(PYY)を卵用鶏のヒナに腹腔内投与した結果、GLP-1のみが有意に摂食を抑制した。したがって、ニワトリにおいて末梢のGLP-1は迷走神経を介して摂食を抑制する可能性、及びPYYによる摂食抑制に迷走神経は関与していない可能性が考えられた。なお、GLP-2については、再現性のある結果が得られなかったため、次年度、条件(投与量など)を変更して再度検討する。
また、ニワトリにおいて、中枢のTGF-βが末梢のエネルギー代謝に及ぼす影響を明らかにする目的で、レイヤーへのTGF-βの中枢投与が血中成分に及ぼす影響を調べた。その結果、TGF-βの中枢投与により血中遊離脂肪酸濃度が減少する傾向が見られた。そこで、肝臓における脂肪酸合成酵素の遺伝子発現量を調べたが、有意な差は認められなかった。これらのことから、中枢のTGF-βは末梢のエネルギー代謝に影響を及ぼす可能性、及び中枢TGF-βによる血中遊離脂肪酸濃度の減少は肝臓の脂肪酸合成の抑制によるものではない可能性が示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナウイルス感染拡大防止のための本学の活動制限に従い、研究が殆どできない期間(4~5月)があったため。

Strategy for Future Research Activity

コロナウイルス感染拡大の防止に留意しつつ、本研究に従事する学生を1名追加して研究を推進する。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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