2021 Fiscal Year Annual Research Report
The elucidation of lactocline mechanism of Japanese Black cattle
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19K06355
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高橋 秀之 九州大学, 農学研究院, 准教授 (60549872)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 黒毛和牛 |
Outline of Annual Research Achievements |
肉牛の生産現場では、早期肥育技術の導入が検討されている。通常肥育では、一般的に10か月齢~30か月齢まで肥育を行い、肥育期間に穀物飼料を多給する。一方で、早期肥育では、6~7か月齢から肥育期に入り24か月齢まで穀物飼料を多給し出荷する。そのため、下部消化管発達が十分ではない牛は、肥育期に栄養消化不良性の下痢が生じ末梢組織への栄養素供給・利用が増えず、安定的な肉質や産肉性が得られない。本研究では初乳と移行乳に焦点を当て、オクタン酸給与における初乳と移行乳の構成成分が牛の下部消化管発達に与える影響を検討した。分娩予定日2か月前の母牛へオクタン酸を給与した。オクタン酸の給与期間は分2か月前から分娩後3日まで行った。仔牛は分娩後0(24時間以内)、1、2、3日に体重測定と採血を行い、血中成長因子、インスリンおよび下部消化管の発達に伴い増加する内分泌ホルモン濃度と血中栄養代謝産物濃度を解析した。さらに、全身性の代謝変化を解析するため4日齢に経時的採血を行い、初乳と移行乳の構成成分の変化が仔牛の成長と生理機能に与える影響を明らかにした。その結果、オクタン酸給与により母牛と初乳中の栄養代謝産物濃度に変化が見られた。また、仔牛においては、経時的採血の結果から下部消化管発達が変化することが示唆された。これらの結果から母牛の栄養管理による初乳と移行乳の構成成分の変化は下部消化管発達に影響を及ぼすことが考えられた。
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Research Products
(1 results)