2019 Fiscal Year Research-status Report
Engineering urothelium-covered bio-tube using in vivo tissue architecture for reconstruction of feline ureter
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19K06398
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 淳 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (00554487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都築 圭子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (30364251)
中山 泰秀 大分大学, 医学部, 客員研究員 (50250262)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 生体内組織形成術 / 尿管閉塞 / 尿路上皮 / 尿管再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、ラット尿管拡張モデルの作製とそれに対するiBTAを利用して作製したバイオチューブの移植を行い、ラットを用いた移植実験系の確立から行った。ラット尿管拡張モデルは10-0ナイロン糸による尿管の結紮を3日間行うことで、バイオチューブ移植が可能なレベルでの拡張を示すモデルの作製が可能であった。 一方、ラット尿管移植用バイオチューブの作製方法を用いる鋳型を複数用意して検討した。その結果、シリコン製の鋳型をラット皮下に4週間埋没することで、尿管壁と同様の厚みを持つ細径のバイオチューブの作製が可能であった。それらを尿管拡張モデルの拡張尿管に移植した結果、約30%の個体で尿管開存性が維持され、病理組織学的にバイオチューブ内腔に尿路上皮と筋層の再生がみられた。他の個体では内腔の線維化が生じ、移植後早期に閉塞が生じ、尿路におけるバイオチューブのみの移植では移植成績が良好ではないことが明らかとなった。また、開存が得られた個体では、バイオチューブ内腔を尿路上皮が早期に被覆しており、線維化の抑制には尿路上皮がバイオチューブを足場として早期に浸潤することが重要であることが示唆された。 一方、移行上皮付きバイオチューブの作製を試みたが、トリプシンによる移行上皮細胞の回収条件の設定が十分でなく、培養後早期に線維芽細胞が増殖したため、今後酵素処理方法、線維芽細胞増殖の抑制あるいは移行上皮細胞の選択的増殖など、さらなる手法が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ラットでの移植実験系の確立に時間を必要とし、尿路上皮培養の検討が十分進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
尿路上皮の培養に用いる酵素や増殖因子、フィーダー細胞などを検討し、安定して尿路上皮を培養できる系を早期に確立させる。また、膀胱内へのバイオチューブ移植による移行上皮付きバイオチューブの作製を開始する。いずれかの方法で移行上皮付きバイオチューブの作製が可能であれば、ラット尿管拡張モデルへの移植を行い、今年度の結果と比較することで尿上皮付きバイオチューブの有用性を明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
移植モデルの確立に時間を要したため、培養系の実験の進捗が遅れてしまい、当初の計画通りに研究が進まなかったため、未使用額が発生した。次年度はまず培養系の確立を重点的に進行させるため、今年度未使用額についての使用目的には変更はない。
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Research Products
(2 results)