2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K06445
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
後藤 聡 立教大学, 理学部, 教授 (60280575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 美紀 (日野美紀) 立教大学, 理学部, 助教 (40301783)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 神経変性 / 免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
ストレスによる免疫系の異常,さらには脳内における炎症がアルツハイマー病やうつ病などの神経・精神疾患の増悪因子になるというは報告があるが,そのメカニズムの詳細は明らかではない。本年度、我々は,免疫系の活性化によって誘導される物質をスクリーニングし,ヒト神経細胞に障害性を示すDegradation-risk neuro-immune factor 10 (D-knif 10)を同定した。また,自然免疫を惹起するLPSを添加すると神経障害が誘発されることを見出し,この条件下で,同じD-knif familyの属する因子を加えたところ,D-knif 10に加えてD-knif 4, 5, 6でもLPSによる神経細胞傷害性を増強することがわかった。このことは,D-knif 4, 5, 6, 10が神経障害の増悪因子となっている可能性を示唆している。さらに興味深いことに,D-knif 5については,アルツハイマーの剖検脳の解析から,アルツハイマー患者の加齢に伴って量が若干上昇することが報告されている。これらの結果は,認知症などを引き起こす神経変性にD-knif familyが増悪因子として影響を及ぼしている可能性を示唆している。このようなD-knif familyの活性は今までに報告がなく,新たな神経変性メカニズムの解明につながると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
哺乳動物細胞で神経障害を引き起こす因子を同定することができ、免疫系と神経障害を繋ぐ新たな分子を見出すことができたから。
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Strategy for Future Research Activity |
同定したD-knif ファミリー分子が神経障害を引き起こすメカニズムを明らかにするために、細胞増殖や細胞死への影響、どのような情報伝達経路を用いているかを検討する。
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Causes of Carryover |
動物を用いた実験を計画していたが、適当な齢の動物がいなかったので、その分の実験を次年度に回したため。
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Research Products
(5 results)