2022 Fiscal Year Research-status Report
牛白血病ウイルス感染阻害作用をもつ化合物を利用した新規ウイルス複製機構の解明
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19K06450
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 洋隆 獨協医科大学, 医学部, 助教 (00708539)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 抗ウイルス薬 / 機序解明 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、平成29-30年度科研費若手(B)研究課題のスクリーニングによって独自に同定した牛白血病ウイルス(BLV)の複製阻害能を有する構造の異なる5種のシード化合物(化合物A~E)について、作用点およびその作用機序を明らかにすることにより、BLV感染に寄与する新規因子を同定することを目的としている。5種のシード化合物について類縁体の探索を行い、うち2つの化合物(B,C)について高活性かつ低毒性の化合物を選抜した。これまでの解析によって、これら化合物は感染早期に作用していることが明らかになっていた。本年度はさらなる標的の絞り込みを行い、化合物Bは処理によって、細胞吸着に変化がないのに対して、細胞内cDNA量が減少したことから、膜融合から逆転写までの間で感染を抑制しており、化合物Cは、処理によって細胞内cDNA量が減少せず、taxタンパク質の発現にも変化が見られないことから、逆転写から遺伝子転写より前の段階に作用していることが示唆された。これらの成果については学術誌に論文報告を行った。現在は、さらなる作用標的の同定に向けた解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
直接的に作用標的を同定するための手法の構築に時間を要しており、未だ標的の同定に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
直接的な作用標的同定技術を持つ外部有識者の技術支援をうけての同定を試みる。
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Causes of Carryover |
標的同定のための研究が遅延しており、そのための誘導体化合物の合成、同定後の確認実験に必要な資材購入を予定している。
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Research Products
(2 results)