2020 Fiscal Year Research-status Report
新規に作出したc-kit変異マーモセットの表現型解析
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19K06462
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| Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
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Principal Investigator |
汲田 和歌子 公益財団法人実験動物中央研究所, マーモセット医学生物学研究部, 研究員 (50549128)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | コモンマーモセット / CRISPR/Cas9 / c-kit遺伝子 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
c-kit遺伝子を標的としたゲノム編集技術CRISPR/Cas9を小型霊長類実験動物コモンマーモセット（以下マーモセット）の受精卵に注入して作出したc-kit遺伝子改変マーモセット（以下c-kit マーモセット）の解析を引き続き実施した。
前年度に引き続き、c-kit マーモセット2匹の経時的な造血機能変化を調べるため、成体（2歳）に達した時点で採血し細胞特異的マーカー抗体をもちいて染色してフローサイトメーターで解析した。全血から分離したリンパ球を抗CD２、３、4、8、45、NKp46抗体で染色した結果、age matchedコントロールの野生型マーモセットの血液と大きな差は認められなかった。次に、各変異c-Kitタンパクのリン酸化機能解析を、リン酸化c-Kit特異抗体をもちいたイムノブロッティングにより検討した。前年度の検討ではシグナルが検出できなかったが、その理由として目的タンパク濃度の低さによると推測した。そこで発現ベクターの変異c-kit配列にFLAGタグを融合し、それを導入した細胞の融解液をFLAGタグで免疫沈降することで、変異c-kitタンパクの濃縮を行った。濃縮された目的タンパクをもちいて抗c-kit抗体、抗リン酸化c-kit抗体によるリン酸化能解析を実施した結果、オスc-kitマーモセットが示す変異c-Kitの一つにリン酸化シグナルが検出された。またオスc-kitマーモセットは性成熟年齢に達したため精液採取を試みたところ、射出精子が獲得できた。精子のゲノム解析の結果、c-kit遺伝子改変が認められ、生殖細胞系への遺伝子改変伝達が確認された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度に予定していたマーモセット抗c-kit抗体および抗リン酸化c-kit抗体をもちいた変異c-Kitリン酸化能解析は順調に進んだ。しかし、c-kit変異マーモセット体細胞から生殖細胞への分化誘導実験に関してはコロナ感染対策の影響もあり実施できなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
c-kit変異マーモセット体細胞から生殖細胞への分化誘導実験を実施する。
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| Causes of Carryover |
コロナ感染対策により実験実施を見送ったため。感染対策が整ってきているため、今年度実施予定だった実験計画を次年度にスライドして実施する。
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