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2019 Fiscal Year Research-status Report

真菌感染現象における抑制型C型レクチン受容体の生理機能の解明

Research Project

Project/Area Number 19K06465
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

矢部 力朗  千葉大学, 真菌医学研究センター, 助教 (00598229)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岩倉 洋一郎  東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 教授 (10089120)
Chung Soo・hyun  東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 助教 (40712443)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
KeywordsC型レクチン / 真菌
Outline of Annual Research Achievements

抑制型C型レクチン受容体(inhibitory CLR)の真菌感染防御における役割については未解明な部分が多い。本研究では可溶型抑制型CLR(inhibitory CLR-Fc)を調製し、真菌に対する結合を調べた。その結果、inhibitory CLR-Fcは、Aspergillus fumigatusおよびCandida albicansに結合を示し、Cryptococcus neoformansやMalassezia furfurには結合を示さなかった。一方、inhibitory CLR-Fcは、Mycobacterium tuberculosisやEscherichia coliに対しては結合を示さなかった。また、inhibitory CLR-Fcはconidida型A. fumigatusには結合を示すが、germinating型に対しては結合を示さなかった。このことから、inhibitory CLRはアスペルギルスおよびカンジダ感染応答に関与することが示唆された。
次に、inhibitory CLRの自然免疫細胞における役割を調べる目的で、野生型およびinhibitory CLR欠損骨髄由来マクロファージ(BMDM)をA. fumigatusと培養し、貪食能およびサイトカイン産生能を調べた。CLR欠損BMDMは、野生型と同等の貪食能を示す一方、炎症性サイトカインTNFの産生量が低下していることが明らかになった。
次に、CLRの宿主防御における役割を調べる目的で、野生型およびCLR欠損マウスにA. fumigatusを感染させ、生存率を調べた。CLR欠損マウスは野生型マウスと同様の生存率を示した。
inhibitory CLRはA. fumigatusを認識し、自然免疫を誘導するが、宿主応答に関与しないことが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

活性化型CLRは真菌を認識し、自然免疫応答を正に誘導することにより生体防御に関与することが示唆されている。一方、抑制型CLRの真菌症における役割は不明であるが、活性型CLRとは逆の表現型、すなわち自然免疫応答を負に制御することで、生体防御応答に関与することが推定された。
本研究で標的にしたinhibitory CLRはA. fumigatusを認識し、炎症性サイトカインの産生に関与するが、予想とは異なり、生体防御応答には関与しないことが明らかになった。
当初予定していた計画通り研究を進めることができたが、実験仮説とは異なる結果が得られた。

Strategy for Future Research Activity

A. fumigatus感染実験モデルにおいては、感染経路および投与量の検討を行い、実験データを得る。また予定していたC. albicansの感染実験を行い、inhibitory CLRの役割を調べる。
並行して計画していた生化学実験、自然免疫応答の解析についてはマウスが得られ次第順次進める予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] サイトカインIL-36alphaはイミキモド誘導乾癬様皮膚炎の発症に重要な役割を果たす2019

    • Author(s)
      矢部力朗、鄭琇絢、橋口裕里子、西城忍、岩倉洋一郎
    • Organizer
      第66回日本実験動物学会総会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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