2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of fully automatic analysis software of SEC-SAXS serial data using information science technique
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19K06516
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| Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
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Principal Investigator |
清水 伸隆 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (20450934)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | X線溶液散乱 / 小角X線散乱 / ゲル濾過クロマトグラフィー / 全自動解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
ゲル濾過クロマトグラフィー（Size-Exclusion Chromatography）と組み合わせたタンパク質溶液試料の小角X線散乱（Small-Angle X-ray Scattering)法（SEC-SAXS）で取得されたデータの全自動解析を実現する為の開発を進めている。開発中のソフトウェアSerial Analyzerに関して、さらなる高精度解析を実現するために、主に以下の様な改良・高度化を行なった。ベースラインのドリフトを補正する機能に関しては、従来の低パーセンタイル法による補正機能に加えて、積分ベースライン補正機能も追加し、最適な方法をスコアリングに基づいて自動選択するようにした。また、クロマトグラムに対する準ガウス関数によるモデリングにおいては、ユーザーフレンドリーな操作系になるように、GUIメニューの整理と統合を行なった。また、無限希釈条件へ外挿する機能では、低ランク因数分解と特異値分解を用いて、各散乱成分においてスコアリングを実施し、スコアに基づいて定量的に自動判断した解析が実行できるようにした。最終的に、これらの高度化に基づきソフトウェアの機能を整理し、より分かりやすい操作系に改良した結果、ソフトウェアの名称をMOLASS（Matrix Optimization with Low rank factorization for Automated analysis of SEC-SAXS）と改称し、2021年2月に新たに公開した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MOLASSへの改称に基づき論文発表を行なう予定でいたが、その後、バグへの修正対応が必要になり時間がかかっている。このバグは解析自体の結果の精度を左右するものでは無く、ソフトウェアの動作安定性に関係するものである。特に開発に使用するpythonのバージョン由来の問題への対応に時間がかかっており、不具合に対応したソフトウェアのバージョンアップが滞っている。さらに、このバグの対応のために別の機能追加が必要になり、開発に時間を要している。
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| Strategy for Future Research Activity |
現在対応中の、pythonのバグに基づくトラブルに関して対応を進め、安定動作するバージョンを公開する。引き続き、MOLASS Ver 1.0に関する仕様を固め、その成果を公開（論文化）する。また、クロマトグラムのモデリングのために新たに開発中のアルゴリズムに関する精査を進め、より精度の高い解析が可能となるように高度化を進める。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大によって、国際学会は延期に、国内学会はオンライン開催となった影響で、計画との齟齬が生じている。今年度も引き続き同じ状況と考えるが、国際会議もオンライン開催となるなど取り組みにも変化が生じているため、適切に予算を使用する計画を立てている。論文化に必要な経費に関しては、適切に使用する。また、新たなデータ保存用ディスクと解析用ワークステーションの調達を進める。
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