2021 Fiscal Year Annual Research Report
Inhibition of lipid accumulation in adipocytes by guanylin and its receptor expressed macrophages
Project/Area Number |
19K06545
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
秋枝 さやか 宮崎大学, フロンティア科学総合研究センター, 准教授 (20549076)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肥満 / 生理活性物質 / マクロファージ / 脂肪細胞 / エネルギー代謝調節 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、自然に存在する高脂肪食を食べても肥満にならない高脂肪食耐性ラットの腸間膜脂肪組織内マクロファージにおいて生理活性物質グアニリン(Gn) およびその受容体であるグアニル酸シクラーゼC(GC-C)が高発現していることを見出した。また、これらの分子をマクロファージ特異的に高発現させたトランスジェニックラットにおいても高脂肪食に対して耐性を示すことが明らかになっている。腸管においてGnおよびGC-Cは水や電解質の調節に機能することがよく知られているが、マクロファージにおけるGn/GC-Cシステムの機能や肥満との関連については明らかになっていない。本研究の成果から、マクロファージのGn/GC-Cは飽和脂肪酸特異的に転写が促進することが明らかになった。一方で、飽和脂肪酸による転写促進機序はGnではTLR4/NF-kBを介するが、GC-CはNF-kB だけではなく、MAPKなどの別の経路を介する可能性が示唆された。高脂肪食を摂取したラットの中で、肥満を呈するラットの腸間膜脂肪組織内のマクロファージではGn/GC-Cを発現していないが、GnおよびGC-Cが高発現したマクロファージを獲得したラットは肥満が抑制されることが示唆された。Gn/GC-C システムは、cGMP/PKG/VASP経路を介して炎症性サイトカインの発現を抑制するとともにIL-15などのサイトカインを産生し、高脂肪食による慢性炎症や肥満を抑制している可能性が明らかとなった。
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