2021 Fiscal Year Research-status Report
究極の酵母タンパク質発現ライブラリーを用いたイネ膜輸送体の網羅的機能解析法の開発
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19K06565
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
秋廣 高志 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 助教 (40508941)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 輸送体 / セシウム / 耐虫性 |
Outline of Annual Research Achievements |
約1500種類のイネの膜輸送体遺伝子を発現するライブラリーの構築を行った。変異体を宿主としてライブラリを構築し、防虫剤の輸送に関与する輸送体を選抜した。その結果、輸送体の候補を単離することに成功した。その輸送体を過剰発現する組換え体イネは、少量の防虫剤で十分な防虫剤の蓄積を示した。また、欠損体は防虫剤を優位に蓄積しなかった。別の実験では、セシウム輸送に関係する輸送体を単離することに成功した。この輸送体はカリウムの輸送体であった。この輸送体を欠損した変異体は、セシウムに超感受性を示したが、点突然変異が導入された変異体は、セシウムに耐性を示した。酵母において点突然変異の入った輸送体のカリウム輸送能を評価したところ、野生型と輸送能に変化はなかった。さらにセシウム輸送能を調査したところ、こちらも変化はなかった。アフリカツメガエルの卵母細胞を用いた実験でも同様の結果が得られた。これらの結果から、この輸送体のカリウム輸送能を制御する調節機能に変異の影響があり、セシウムを吸収することができなくなったものと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
論文がアクセプトされない。投稿先を変更している。
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Strategy for Future Research Activity |
論文のアクセプトを目指し、足りない実験を追加する。
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Causes of Carryover |
論文がアクセプトされず、追加実験が必要となったため。
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