2019 Fiscal Year Research-status Report
植物ゲノムにおける転移因子由来非コードRNAの転写制御
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19K06619
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
佐瀬 英俊 沖縄科学技術大学院大学, 植物エピジェネティクスユニット, 准教授 (70510006)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | トランスポゾン / 非コードRNA / シロイヌナズナ / エピゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題:植物ゲノムにおける転移因子由来非コードRNAの転写制御 植物ゲノムでは進化の過程で遺伝子内部の非翻訳領域(イントロンやUTR配列)に転移因子(トランスポゾン)が大量に蓄積されている。これまでの研究から我々は遺伝子内転移因子の内在性プロモーターから遺伝子プロモーターとは独立の非コードRNAの転写が引き起こされていることを見出している。本研究課題では植物ゲノムを対象に遺伝子内部に存在するトランスポゾン由来の潜在性プロモーター(cryptic promoter)解析やトランスポゾン抑制に異常をきたす変異体の解析を通して、遺伝子領域に存在するトランスポゾン由来の非コードRNA転写制御メカニズムとその機能を明らかにすることを目的とする。2019年度はシロイヌナズナにおけるゲノムワイドな転写開始点の解析を行い、これまで報告のない多くのトランスポゾン由来の潜在性プロモーターを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2019年度はシロイヌナズナにおけるゲノムワイドな転写開始点の解析を行い、これまで報告のない多くのトランスポゾン由来の潜在性プロモーターを見出した。これらの多くがエピゲノムによって制御されていることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、CRISPR-Cas9システムを用いて非コードRNAを転写するcryptic promoterを特異的に欠失させることで遺伝子機能への重要性を検証する。これら解析から遺伝子内トランスポゾンの非コードRNA制御と遺伝子発現との相互作用を明らかにする。
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Causes of Carryover |
2019年度末に予定されていた学会や研究打ち合わせの出張がコロナウイルスの影響のためキャンセルされ、主に旅費の経費が未使用になった。20年度も出張に関しては不透明な点が多いため、物品費などで使用することを検討する。
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