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2019 Fiscal Year Research-status Report

ユビキチン化タンパク質の核外排出制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 19K06656
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

平山 尚志郎  東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (80548280)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords細胞生物学 / ユビキチン / プロテアソーム / 核外搬出
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、プロテアソーム機能低下時にユビキチン化タンパク質が核から細胞質に運び出される現象の分子機構を明らかにし、この分子機構の生理的意義に迫ることを研究目的としている。申請者は、本研究課題の準備段階で、ユビキチン化タンパク質を核から細胞質に運び出す新規因子としてC6orf106の同定に成功していた。研究期間内において申請者は、C6orf106がユビキチン結合ドメインを介してユビキチン化タンパク質を捕捉すること、核外搬出シグナルを介してCRM1による認識をうけ、CRM1と共にユビキチン化タンパク質を核から細胞質に運び出すことを明らかにした。CRM1は、RanのGTPase活性を利用して、核から細胞質にタンパク質を運び出す受容体のうち、最も主要なものである。
また本期間において、C6orf106が捕捉するユビキチン化タンパク質がどのようなものか同定するため、C6orf106ノックダウン時に核に蓄積するユビキチン化タンパク質を、ユビキチン化ペプチド特異的抗体とLC-MS/MSを用いた手法により解析した。その結果、ユビキチン化されたリボソームサブユニットが、C6orf106によって核から細胞質に運び出される候補因子として得られた。
さらにC6orf106が、プロテアソーム機能低下に対して保護的に働くか調べるため、C6orf106ノックアウトマウスを作製し、プロテアソーム阻害剤処理による生存率に対する影響を観察した。するとC6orf106ノックアウトマウスは野生型マウスと比べて、プロテアソーム阻害剤投与に対して脆弱になっていることがわかった。すなわちC6orf106は、マウス個体において、プロテアソーム機能低下に対して保護的にはたらいていることが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

C6orf106が核から細胞質に運び出すユビキチン化タンパク質の基質候補を得ることができた。マウスにおいてC6orf106はプロテアソーム機能低下時に保護的に働いていることを明らかにするなど生理的意義に迫りつつある。これらの結果から、研究計画に沿って解析を進めることができている。

Strategy for Future Research Activity

C6orf106細胞内機能解明のため、結合タンパク質の同定を進め、ストレスや刺激応答性に着目し検討を行う。これら実験については、培養細胞とin vitro実験系を用いながら進める。またヒト疾患との関連やさらなる生理的なC6orf106の機能について明らかにするため、線虫およびマウスを用いて研究を進めていく。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ユビキチン化タンパク質を核外搬出する新奇制御因子の探索とその動作機構の解明2019

    • Author(s)
      平山 尚志郎
    • Organizer
      第71回日本細胞生物学会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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