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2021 Fiscal Year Annual Research Report

胴部と尾部の境界を創り出す新規の形態形成機構の細胞・分子・力学基盤及び進化の研究

Research Project

Project/Area Number 19K06735
Research InstitutionAomori University

Principal Investigator

中本 章貴  青森大学, 薬学部, 准教授 (40738100)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords形態形成 / 進化 / 細胞極性 / 発生進化
Outline of Annual Research Achievements

脊索動物ホヤの幼生はオタマジャクシ幼生と呼ばれ、胴部と尾部の境界に砂時計型の「くびれ」が形成される。前年度までのマボヤ (Halocynthia roretzi)を用いた研究から、この「くびれ」は胴部と尾部の上皮細胞が明瞭な境界を持って異なった方向に分裂することによって形成されることが明らかとなった。本年度は、マボヤ 以外のホヤについても同様の仕組みで「くびれ」が作られているのかを検討するために、ヨーロッパザラボヤ(Ascidiella aspersa)を用いた解析を行った。孵化直後のオタマジャクシ幼生の胴部と尾部の長さの比を計測した結果、ヨーロッパザラボヤの幼生はマボヤ 幼生と比較して胴部が長く尾部が短いことが明らかとなった。このことはヨーロッパザラボヤの胴部と尾部の境界の位置はマボヤ よりも後方にあり、進化の過程で「くびれ」の位置が変化したことを示唆している。また、ヨーロッパザラボヤの上皮細胞の分裂方向を観察した結果、胴部と尾部の上皮細胞は同じ方向に分裂していることが示唆された。このことはヨーロッパザラボヤにおける「くびれ」形成には、分裂方向の違いは関与していない可能性を示唆している。オタマジャクシ型の幼生はホヤ類に共通しているが、それを創り出す仕組みは進化の過程で変更してきた可能性が考えられ、発生システムの浮動(Developmental system drift)が生じていることが示唆される。

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Published: 2022-12-28  

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