2020 Fiscal Year Research-status Report
Does secondary treatment of seeds by rodents and dung beetles alter the seed dispersal efficiency?
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19K06837
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
辻 大和 石巻専修大学, 理工学部, 准教授 (70533595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 洋之 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (20335243)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 種子散布 / 糞虫 / ニホンザル / 二次散布 |
Outline of Annual Research Achievements |
COVID19の感染拡大により海外への渡航が制限され、当初予定していたインドネシアでの調査が実施できなくなった。そのため、日本国内で同様の調査を実施することにした。
2020年7月と11月、2021年3月の計3回、宮城県石巻市金華山島を訪問して野外調査を行った。同島に生息する霊長類(ニホンザル Macaca fuscata)の糞を採集し、この糞をベイトとしたピットフォールトラップを保護区の林内に設置して、糞虫類を採集した。採集した糞虫類は立山カルデラ博物館で同定した。従前のデータを合わせ、個体数の季節変化を評価するとともに屋久島のデータ、ならびに富山県のデータと比較した。糞虫の採集と並行して、設置した糞の近くに自動撮影カメラを設置し、糞が糞虫類に埋土・分解される様子を記録した。げっ歯類に関しては、シャーマントラップを用いた捕獲を予備的に実施しただけで、当初予定していたハンドリングの評価はできなかった。
野外調査と並行してデータの解析、論文執筆を行った。その結果、本年度は6編の学術論文を英文で公表することができた。また、これまでの研究成果をまとめた著書を刊行した。一方学会発表については、コロナの感染拡大で中止に追い込まれた会議もあるなど、発表は2件(いずれもリモート開催)にとどまった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していたインドネシアでの調査を中止せざるをえなかったものの、国内でほぼ同様の研究を実施するめどが立った。また、これまでのデータを公表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年となる2021年度は、昨年度の調査を継続し、糞虫による埋め込み深さの評価を行う。二次散布された種子の発芽率の評価、ならびにげっ歯類の種子のハンドリングについてはできる範囲で実施する。 調査と並行して、関連する学会(日本哺乳類学会、日本生態学会、日本霊長類学会)で成果の一部を発表する。
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Causes of Carryover |
コロナの感染拡大で予定していた項目の一部を実施できなかったため。
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