2021 Fiscal Year Research-status Report
Validation of gait symmetry and regularity measurement.
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19K06872
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
小林 宏光 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (20225535)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歩行 / 左右対称性 / 加速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は25-54歳の36名の男性被験者について、①歩行速度(3,4,5,6km/h)、②傾斜角度(0,5,10,15%),③8分連続歩行(4km/h,10%)による疲労の影響,の3つの条件に付いて測定を行った。実験の安全性や被験者の負担軽減の観点からこれらの実験条件や測定指標は当初の計画よりも若干簡略化されている。一部条件を除き36名についてデータが得られた。 前年度に引き続き、2021年度も新型コロナ感染下での研究実施となったが、実験実施時期をずらすなどで対応し、実験を実施した。 2021年度では前年度から一部実験条件を変更し、歩行速度に2km/hを加え、連続歩行条件は前年度のデータから十分傾向が明らかになったことから今回は行わなかった。 48名の被験者を募集したが、測定できなかったものが一部あった為有効データは43名となった。昨年度のデータと合わせて69名のデータが取得できた。ほぼ計画通りのデータ取得ができたといえる。 現時点までに把握した結果の傾向であるが、歩行対称性・定常性指標に対して速度の影響が最も支配的であることが示された。傾斜角度の影響は限定的であり、また単純に傾斜が増えると上記指標が低下するわけではないことが示されている。また連続歩行による疲労の影響は殆ど見られず、歩行継続によってわずかながら向上する傾向も見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R2年度に続きR3年度もCOVID-19流行下での研究実施となったが、十分な感染予防対策を取った上で実験を実施し、実験条件は一部異なるものの、ほぼ目標通りのデータ収集を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
歩行対称性・定常性指標に対する速度、傾斜角度、疲労の影響についてはある程度の分析が済んでいるが、その分布特性の解析はこれからの課題である。また本研究の結果から歩行対称性・定常性指標に対して速度の影響が最も大きく、速度が早いほどこれらの指標は向上する傾向があることが示された。速度とこれら歩行指標との関係の定量的な分析を進めるつもりである。 さらに、この関係性の分析から速度の影響を受けない、歩行指標の開発の可能性が考えられる。もしこのような速度依存性のない指標が開発できれば、応用研究において大きな有用性があると思われる。
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Causes of Carryover |
今年度の研究計画はほぼ予定通り実施されたが,1割ほどの残額が生じた。来年度の計画実施(データ解析・成果公表)に有効利用するつもりである。
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