2021 Fiscal Year Research-status Report
霊長類に対して光遺伝学を応用した神経経路選択的な伝達遮断法を実現する
Project/Area Number |
19K06880
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
木下 正治 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (60599083)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 光遺伝学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では霊長類(マカクザル)の脳に対して光遺伝学(optogenetics)を適用し、神経経路選択的かつミリ秒オーダーの時間精度で神経系の情報伝達を制御する手法を確立し、この方法を用いて視覚情報から運動情報への変換(視覚-運動変換)に重要であると考えられる中脳上丘への視覚情報の入力経路およびその働きについて明らかにすることを目標としている。より具体的には、大脳皮質第一次視覚野(V1)から中脳上丘への神経伝達に注目し、この経路の神経細胞にウイルスベクターを用いて光感受性タンパク質(opsin)遺伝子を導入し、その軸索末端に光刺激を行うことで導入したopsinを活性化し、V1から上丘への経路特異的にニューロンの活動を操作する。この光刺激による神経活動操作を、サルが視覚刺激に対応して視線を動かす行動課題(視覚誘導姓サッケード課題)を遂行している時に行い、その効果を詳細に調べることを目指している。 これまでに引き続き2021年度は光照射により神経活動を制御するためのオプシン遺伝子の検討を進め、またマカクザルに視覚刺激を呈示し視線移動などを行わせる行動課題制御用プログラムの改修や実験セットアップの見直しなどのシステムの改修を行った。また前年度から引き続き、並行してマカクザルに対する行動課題の訓練等を行った。しかし感染症対策など教育に時間を割かざるを得なかったため、研究のための時間が確保できず予定通りには進行していない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
行動課題などを制御するプログラムの修正などに想定以上の時間がかかり、予定よりも進捗に遅れがある。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗に遅れがあり、当初の計画を一部修正し、行動課題を必要とする実験を見直し、オプシンの効果だけでも検証するような研究とする事も検討しつつ研究を推進する。
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Causes of Carryover |
研究実施の遅れに伴い物品の購入などを一部控えたため次年度使用額が生じた。研究の遅れを取り戻すとともに購入を控えた機器の導入なども行う。
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