2019 Fiscal Year Research-status Report
視床網様核の新規振動活動が感覚刺激時の神経応答ゆらぎに及ぼす因果的役割の解明
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19K06944
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高田 則雄 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (50415212)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 視床網様核 / ゆらぎ / シリコンプローブ / 遺伝子改変マウス / 光ファイバー蛍光観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳神経細胞の活動応答は、同一の感覚刺激に対しても試行毎にゆらぐ。このゆらぎは情報処理の効率を低下させる「ノイズ」だと想定されている。神経応答のゆらぎはどのように生じるのだろうか?本研究では、マウスのヒゲ刺激に対して大脳皮質神経細胞が示す応答振幅のゆらぎが「ノイズ」ではなく、申請者が見つけた視床網様核(TRN)の新規集団振動活動によって能動的に生み出されている可能性を検証する。TRNは、その形態学的な特徴から、膨大な感覚入力を受け取る視床から大脳皮質へ伝える情報を選別(sensory gating)する「門番」と言われる。申請者は「光ファイバー蛍光測定装置」を開発し(Natsubori et al. 2017 J Neurosci)、Ca2+感受性蛍光蛋白質がTRNに発現する遺伝子改変(Tg)マウスへ適用して、TRNの集合活動の計測に初めて成功し、それが低周波数で振動していることを見つけた(第41回日本神経科学会ポスター発表、Neuro2019シンポジウム講演)。初年度にはマウスのヒゲ刺激用の装置(空気ボンベと圧縮空気噴射装置)を購入し、マウスのヒゲ刺激計測系を確立した(Takata et al. 2011 J Neurosci)。また大脳皮質バレル野の局所電場電位計測と、TRN活動の蛍光計測とを同時に行うために、マウス脳の内外方向へ傾けられるマニピュレータを入手して計測系を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ取得用の実験系を構築し、順調に稼働しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒゲ刺激時の大脳皮質と視床網様核の活動の同時計測を更に遂行する。それらの活動揺らぎの相関性をまず見つける。
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Research Products
(9 results)