2020 Fiscal Year Research-status Report
有機分子触媒を用いた光学活性3,3-二置換ピペリジン骨格構築法の開発と天然物合成
Project/Area Number |
19K06969
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小暮 紀行 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助教 (80396689)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | アルカロイド / 有機分子触媒 / マイケル付加 / エナミン / 効率的不斉全合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は有機分子触媒を用いたエナミン(3-ethyl-2,3-dehydropiperidine)のアクロレインへの不斉マイケル反応により、4級不斉中心をもつ3,3-二置換ピぺリジン骨格を立体選択的に構築する反応を開発した。 この反応を用いて、これまでにビンカミンの形式不斉全合成とロイコミジンAおよびCの不斉全合成を達成している。しかしロイコミジンAの不斉全合成において、終盤の反応の収率が悪く、総収率は1%以下であり改善の余地を残していた。令和2年度は別の合成ルートを確立することにより収率の改善に成功し、総収率5.3%にてロイコミジンAの第二世代全合成を達成した。 また本反応で利用していたアクロレインが販売中止となったため、アクロレインジエチルアセタールを用いた反応条件の検討に着手した。現在、不斉収率の更なる向上のため、反応条件を精査しているところである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全合成を達成できているため、予定通りである。
|
Strategy for Future Research Activity |
本反応の有用性を証明するため、研究計画調書に従い他のモノテルペノイドアルカロイドの不斉全合成にも取り組んでいく。
|
Causes of Carryover |
実験のスケールを比較的小さめでおこなったため、次年度使用額が生じた。今年度は研究計画の遂行に向けて研究を進めていく。
|
Research Products
(2 results)