2021 Fiscal Year Annual Research Report
グルコース輸送体の小胞型輸送システムと生理・病態作用の解明
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19K07064
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
日浅 未来 岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (30587720)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | グルコーストランスポーター / 線維芽細胞 / 血管平滑筋細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではグルコーストランスポーター(GLUT)のうち、細胞内局在や基質、生理作用など不明な点が多いクラスⅢに属するトランスポーターについて解析し、その生理作用や病態への関与を解明することを目的としている。GLUTタンパクの機能を測定するため、GLUTタンパクを大腸菌に大量発現させ、GLUT1, 6, 8, 10, 12について発現と精製をすることができた。今後、順次輸送特性を解析していく予定である。また、作成した特異的抗体やRT-PCRにてGLUTの発現について解析した。今年度は線維芽細胞や血管平滑筋細胞について、クラスⅢに属するGLUTsのうち、GLUT8、10、12について発現および局在を解析した。マウスから大動脈を単離し、RT-PCR にて発現を調べたところ、GLUT8,-10,-12の発現が明らかとなった。免疫染色により、これらGLUTsが中膜に多く発現することを見出した。マウス大動脈中膜から単離した初代培養血管平滑筋細胞(VSMC)において、GLUT8,-10,-12の発現が見られ、VSMCにおいて特にGLUT10は小胞体とゴルジ体に局在していた。線維芽細胞についても同様にGLUT8,-10,-12の発現が見られた。クラスⅢに属するGLUTsがデヒドロアスコルビン酸を小胞体内へ輸送し、コラーゲンやエラスチンの生合成に必須なアスコルビン酸の供給源になっているのではないかと考えられる。
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