2021 Fiscal Year Annual Research Report
SGLT2阻害薬の腎心連関因子を介した心保護作用の解明
Project/Area Number |
19K07103
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
杉 佳紀 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70792977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 洋介 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (30406532) [Withdrawn]
山田 良大 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (40792982) [Withdrawn]
中埜 信太郎 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60307387)
千本松 孝明 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70216563)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 慢性心不全 / 2型糖尿病 / SGLT2阻害薬 / 腎心関連 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病合併の心不全においてSGLT2阻害薬が大規模臨床試験で心不全入院を減少させることが報告され、SGLT2阻害薬の種類によっては死亡率も低下させ良好な結果を示している(N Engl J Med.373(22):2117-2128,2015)。最近では、糖尿病の有無に関わらず左室駆出率が低下した慢性心不全に対してもSGLT2阻害薬が心血管アウトカムを改善すると報告された(N Engl J Med.381:1995-2008, 2019)。しかし、SGLT2そのものには心臓での発現はなく、SGLT2阻害薬の主要な心保護作用は未だ不明である。そこで、我々はSGLT2阻害薬の効果である腎心関連に焦点を当てて、血中エクソソームに着目し腎心関連によるSGLT2阻害薬の心保護の解明やDNAメチル化異常に着目したSGLT2阻害薬による腎心連関発現機構の解明を目指し研究を開始した。まずは、In Vitroの実験としてLonza JapanのRPTEC Human Renal Proximal Tubule Epithelial CellsとDiseased Human Renal Proximal Tubule Epithelial Cells(D-RPTEC)を購入し専用の培養液を用いて細胞が80% confluenceに達した段階でPCR、digital PCRで細胞のcharacterを確認した。糖尿病の尿細管モデルであり尿細管障害マーカーなども併用した。上皮細胞マーカー(GGT1)や尿細胞障害マーカー(KIM1、Megalin)などの発現は認められたが、肝心のSGLT2抗体の発現が認められなかった。Lonza社の今回購入した株と異なる株の購入も検討したが、同様の結果になると思われ購入は断念した。その後も、RNA量を増量して何度か試したがSGLT2抗体の発現が認められなかった。SGLT2抗体の発現がうまく行かず研究はなかなか進ませることができず、また自分自身が大学を退職するため研究は途中で断念する形となった。
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