2021 Fiscal Year Research-status Report
ヒトiPS細胞を用いた超高感度タンパク質プロファイリングに基いた薬効予測系の創成
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19K07119
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
久米 利明 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (10303843)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | タンパク質プロファイリング / iPS細胞 / 神経変性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高感度タンパク質プロファイリングに基いた薬効予測系の創成を目指し、本年度は以下の研究を遂行した。アミロイドβタンパク質(Aβ)の立体構造に着目した新規アルツハイマー病モデルマウス(APP NL-P-F)を用い、in vivoにおける疾患モデルを用いたタンパク質の変動パターンの検出を目指し、発症前(3ヶ月齢)、認知機能障害が検出された後(6ヶ月齢)、老人斑の出現が組織学的に検出された後(9ヶ月齢)、より病態の進行した(12ヶ月齢)のタンパク質の抽出を進め、各タイムポイントでのサンプル調製を終了した。タンパク質プロファイリングを進める予定であったが、試薬の配送の関係で手に入らず、待っているとサンプルも劣化するため、そのサンプルを用いてマイクロアレイによる検討を行った。9ヶ月齢のモデルマウスでは、脳内における老人斑の蓄積ならびに認知機能障害が生じている状態である。このマウスと野生型マウスでの比較を行うことにより、いくつかのシグナル経路の亢進または減弱していることを明らかにした。そこで、このシグナル経路において重要な役割を果たすタンパク質の発現変化について検討を進めている。また、これらのタンパク質の一部はミクログリアでの変動が推定されるため培養ミクログリア細胞であるBV-2細胞を用いてAβ投与による変化についても合わせて検討を進めている。さらに、現在購入を進めている試薬が揃い次第、タンパク質プロファイリングを進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染者数の増加の影響で、試薬の配送が滞っており、入手不可能のため。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロアレイの結果を手がかりに、タンパク質の変動パターンの解析を進めたいと考えている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染者数の増加の影響で、試薬の配送がうまくいかず、研究が実施できなかった。今年度得られたマイクロアレイの結果を手がかりに、タンパク質の変動パターンの解析を進める予定である。
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