2021 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of therapeutics commonly available for spinocerebellar ataxias caused by various causal genes
Project/Area Number |
19K07123
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
関 貴弘 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (50335650)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脊髄小脳失調症 / D-Cysteine / プルキンエ細胞 / グリア細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目の研究で脊髄小脳失調症(SCA)を引き起こす原因タンパク質を初代培養小脳プルキンエ細胞に発現させると共通にプルキンエ細胞の樹状突起の発達を低下させること、その樹状突起発達低下を小脳選択的に硫化水素を産生させるD-cysteineが改善することを見出した。そこで、本年度はこのD-cysteineの慢性投与がSCAモデルマウスに対しても有効かどうかの検討を行った。アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いて小脳神経細胞にSCA1型(SCA1)原因タンパク質を発現させると、投与8週目以降に進行性の運動障害が誘導された。このSCA1モデルマウスに対し、運動障害が発症するより前のAAVベクター投与6週目からD-cysteine(100mg/kg)の連日投与を行い、運動障害発症に及ぼす影響を検討した。D-Cysteineの慢性投与は運動障害発症を有意に遅らせる効果を示した。さらに、D-cysteineの効果を組織学的に解析したところ、SCA1モデルマウスで観察される小脳プルキンエ細胞の変性や早期のグリア細胞活性化がDcysteine慢性投与で抑制されることを明らかにした。1年目の結果から、D-cysteineは数種類のin vitro SCAモデルに対し表現型を軽減したことに加え、本年度の結果からD-cysteineはin vivo SCAモデルに対して発症予防効果を示すこと明らかとなった。以上を総合的に考えると、D-cysteineは様々な原因遺伝子で発症するSCAに共通の発症予防薬となる可能性が強く示唆される。
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Research Products
(19 results)
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[Presentation] Niemann-Pick病C型患者にアセトアミノフェンを使用する際の肝障害リスクに関する基礎的検討2022
Author(s)
難波 七海, 柚木崎 美織, 近藤 悠希, 山田 侑世, 竹尾 透, 中潟 直己, 江良 択実, 大, 本山 敬一, 有馬 英俊, 関 貴弘, 倉内 祐樹, 香月 博志, 松尾 宗, 檜垣 克, 入江 徹美, 石塚 洋一
Organizer
第95回日本薬理学会年会
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[Presentation] Niemann-Pick病C型治療における2-hydroxypropyl-β-cyclodextrin脳室内投与療法の有効性および聴覚毒性評価を企図した逆向き橋渡し研究2021
Author(s)
白川 愛奈, 山田 侑世, 近藤 悠希, 西山 麻美, 河田 達哉, 三輪 徹, 竹田 大樹, 折田 頼尚, 竹尾 透, 中潟 直己, 東 大志, 本山 敬一, 有馬 英俊, 倉内 祐樹, 関 貴弘, 香月 博志, 池田 龍二, 檜垣 克美, 松尾 宗明, 入江 徹美, 石塚 洋一
Organizer
第74回日本薬理学会西南部会
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