2021 Fiscal Year Annual Research Report
発熱性好中球減少症時の抗菌薬適正使用と予後改善を志向した新規バイオマーカーの開発
Project/Area Number |
19K07167
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
伊東 弘樹 大分大学, 医学部, 教授 (50420641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 遼大 大分大学, 医学部, 准教授 (30781736)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | MR-proADM / 発熱性好中球減少症 / 血液悪性腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、血液悪性腫瘍患者における発熱性好中球減少症(FN)に対して感染症を鑑別でき、かつ予後を予測できる新規バイオマーカーとしてのmid-regional pro-adrenomedullin(MR-proADM)の有用性を検討することを目的としている。令和3年度の研究実績は以下のとおりである。 本研究の対象は大分大学医学部附属病院血液内科病棟にて、造血幹細胞移植を予定している血液悪性腫瘍患者としている。対象患者より文書による同意取得後、好中球数が500/μL未満となりFNの診断を満たした時点から採血を開始した。なお、採血は通常診療の朝の採血時に、研究用としてEDTA含有の採血管に静脈血3 mLを追加で採取した。通常、日常診療の採血は2日に1回であるが、医師の判断より連日採血が可能な場合は連日採取とした。採取後の血液は遠心分離し、血漿を分注後、-80℃で冷凍保存した。 現在までに、目標症例である30症例のエントリーを行い、検体を回収済みである。このうち20症例については、昨年度申請者が確立した特異度の高い超高速高分離液体クロマトグラフ-タンデム型質量分析装置(UHPLC-MS/MS)を用いて血漿中MR-proADM濃度の測定を実施した。その結果、FN発症に伴い血漿中MR-proADM濃度は上昇傾向にあったが、そのベースラインおよび上昇度には個人差が認められた。また、26症例について、血漿中プロカルシトニンおよびプレセプシン濃度の測定を実施した。引き続き、血漿中MR-proADM濃度、血漿中プロカルシトニンおよびプレセプシン濃度の測定を実施し、その推移の比較と予後や感染症鑑別との関連性を検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Association between MR-proADM concentration and treatment intensity of antihypertensive agents in chronic kidney disease patients with insufficient blood pressure control.2021
Author(s)
Iwao M, Tanaka R, Suzuki Y, Nakata T, Aoki K, Fukuda A, Fukunaga N, Tatsuta R, Ohno K, Shibata H, Itoh H.
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Journal Title
Sci Rep
Volume: 11(1)
Pages: 21931
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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