2022 Fiscal Year Research-status Report
The development of the drug delivery system via recombinant bifidobacteria aiming for an anti-cancer TNF-alpha preparation without adverse side effects.
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19K07172
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
平 郁子 帝京平成大学, 薬学部, 准教授 (60453693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 功 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (00415556)
平 裕一郎 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (20581953)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 嫌気性菌 / 遺伝子組み換え微生物 / サイトカイン / 抗腫瘍効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍壊死因子α (TNF-α )は、腫瘍組織に出血性壊死を引き起こすとして発見された炎症性サイトカインであり、腫瘍細胞にアポトーシスを誘導することから、抗腫瘍薬としての開発が行われてきた。しかし、TNF-α の全身投与により肝障害や血小板減少等の重篤な副作用が発生する。さらにTNF-α は、関節リウマチや乾癬などの炎症性疾患だけでなく、がん患者にみられる悪液質や糖尿病患者に発生するインスリン抵抗性など、様々な疾患において病態の発生に関与している。これらのことから、TNF-α を抗腫瘍薬として実用化する上で、TNF-α の腫瘍組織以外での作用を回避することが不可欠である。 現在までに、EPR(Enhanced Permeation and Retention)効果により、血管内に投与されたビフィズス菌( Bifidobacterium longum )は腫瘍組織に集積することが知られている。また、腫瘍内には低酸素領域が存在し、嫌気性菌であるビフィズス菌は低酸素領域で増殖可能なため、静脈内投与されたビフィズス菌は腫瘍組織に集積し、増殖する。我々はこの現象を利用し、イムノトキシンやTNF-αといった抗腫瘍タンパク質を発現・分泌するよう遺伝子組換えしたビフィズス菌を、ドラッグデリバリーキャリアとして静脈内投与することで、高い安全性をもって抗腫瘍効果が得られることをすでに報告している(特許第6176683号)。 2023年度は、2020年度までに確立した人体への安全性の高いビフィズス菌培養液について、組換えビフィズス菌の分泌蛋白質の機能解析だけでなく、MRS培地など従来のビフィズス菌培地と異なり蛋白質や核酸などの生体高分子をほとんど含まない点を利用して、栄養要求性となったビフィズス菌株の選抜に応用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度までに確立した人体への安全性の高いビフィズス菌培養液については、ゲノム編集により栄養要求性となった組換えビフィズス菌株の選択培地として利用できることを示した。
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Strategy for Future Research Activity |
TNF-α分泌発現ビフィズス菌のin vivo抗腫瘍効果について、併用薬の利用を含めて検討を進める。また、2020年度までに確立した人体への安全性の高いビフィズス菌培養液について、組換えビフィズス菌の分泌蛋白質の機能解析への応用を検討する。
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Causes of Carryover |
2022年度は、使用した額で十分な成果が得られたため。 2023年度は複数のin vivo動物試験を予定しており、主に実験動物の購入費用として使用する。また、in vitroでのリコンビナント蛋白質活性測定のための試薬類の購入費用として使用する。
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