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2019 Fiscal Year Research-status Report

細胞治療薬としての幹細胞の特性マーカー探索とAIによるバリデーション精度の向上

Research Project

Project/Area Number 19K07177
Research InstitutionMeiji Pharmaceutical University

Principal Investigator

佐藤 光利  明治薬科大学, 薬学部, 教授 (60231346)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 植沢 芳広  明治薬科大学, 薬学部, 教授 (90322528)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords細胞画像 / 腫瘍細胞 / 機械学習 / 深層学習
Outline of Annual Research Achievements

令和元年度の研究計画に従って実施し、「間葉系幹細胞の虚血環境下における血管新生作用予測因子の解明およびバリデーション」について下記の研究成果を得た。
1.細胞培養条件:間葉系幹細胞(MSC)の血管新生関連遺伝子発現変化を検討するために、MSCを1×104 cells/wellとなるよう96穴細胞培養プレート上に撒き、基本培地中で37℃、5% CO2の条件下で80%コンフルエントになるまで培養した。その後、培養した上記培養細胞を、通常条件(5% CO2、グルコース4.5g/dL)または擬似的虚血低酸素条件(N2:O2:CO2=94:1:5、グルコースなし)においてさらに24時間培養し、細胞を回収して条件設定を行った。
2.血管新生関連遺伝子発現量の変化に関する検討:hADSCにおいてもVSR7遺伝子の発現を抑制することで、VEGFの虚血応答性遺伝子発現量増加を抑制することが確認され、hBMSCにおいて確認されたVSR7とVEGFとの相関性が、hADSCにおいても観察された。
3.異種細胞検出バリデーションに関する培養条件検討:ヒト細胞加工製品のバリデーションとして、細胞が正常細胞であることを保証することが重要になる。そこで、本研究では、正常細胞(MRC-5, hMSCim)およびがん細胞(HeLa-GFP)の培養条件での挙動を顕微鏡下で観察・撮像し、コンピュータ解析による正常細胞とがん細胞の識別を試みた。本年度の研究によって細胞の凝集は、培養密度に依存して強まる傾向が認められたが,SphereMax存在下では正常細胞の凝集および増殖が抑制された。一方、HeLa-GFP細胞では、足場非依存的増殖が認められ、正常細胞と共存させたHeLa-GFP細胞は、高頻度でコロニーを形成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は、再生医療で用いられる細胞組織加工製品の品質評価に応用可能な技術として、間葉系幹細胞から目的細胞へ効率良く分化・増殖させるための調節因子を遺伝学的および生化学的手法を用いて見出すこと、さらに細胞の形状や微細構造、細胞の分化・増殖の挙動を顕微鏡画像として取得し、得られた画像を人工知能(AI)に学習させることによって正常細胞と異常細胞を識別するシステムを構築し、高い精度のバリデーションを可能にすることを目標としている。令和元年度研究に関しては、交付申請書に記載した「研究目的」に基づいて研究がなされており、研究実績の概要に記載したように令和元年度研究成果は予定どおり達成されている。令和元年度に得られた研究成果については、第21回応用薬理シンポジウムにて学会発表を行なった。また、これまで得られている研究成果と合わせて明治薬科大学研究紀要にも報告している。

Strategy for Future Research Activity

研究代表者ならびに研究分担者の努力により、交付申請書の研究実施計画に従った研究がなされており、今後も当初の研究実施計画に従って研究を実施していく予定である。本研究は、生化学的および遺伝学的手法による細胞組織研究を専門とする研究代表者とコンピュータによる解析を専門とする研究分担者による共同研究であり、研究代表者と共同研究者が研究成果について頻繁に連絡をとることにより研究を推進する。また、必要に応じて研究報告会議を開催するなどの措置を検討することにより本研究を遂行していく。また、令和2年度に得られた研究成果においても令和元年度と同様に学会発表を行ない他研究者とも情報を交換することにより研究を促進する。細胞組織加工製品を実際に使用するには様々な安全性に関する試験が必要になる。これまでの成果からさらに細胞組織の品質を保証する安全性試験も必要になるので高解像度画像解析技術を統合して、それらについても検討していきたい。

Causes of Carryover

(理由) 分担研究者 植沢芳広 博士が、コンピュータを用いたデータ解析の条件検討を中心に行ない、令和元年度経費をすべて使用しなかったことにより繰越金が発生した。分担研究者は、すでに高性能なコンピュータおよび解析ソフトを保有しており、本年度はモデル研究による検討を中心に研究を実施したので経費は使用しなかった。
(使用計画) 令和2年度以降は、実施計画に従った研究を遂行するために補助金を物品費ならびに成果発表のための旅費として使用する。また、分担研究者 植沢芳広 博士 の令和元年度分担研究費残額は、令和2年度分担研究費に繰入れる。研究を推進することも含めて令和2年度は、計画どおり物品費、学会発表の旅費として、研究補助のための人件費・謝金として計上した。研究計画どおり実施するので特に解決すべき課題等は無い。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ヒト幹細胞由来細胞組織加工製品の安全性に関する検討2019

    • Author(s)
      佐藤光利
    • Organizer
      第21回応用薬理シンポジウム

URL: 

Published: 2021-01-27  

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