2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel neuroprotective oxicam derivatives for the treatment of Parkinson's disease
Project/Area Number |
19K07186
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
田崎 嘉一 旭川医科大学, 医学部, 教授 (60374807)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | パーキンソン病進行抑制薬 / meloxicam誘導体 / Akt / 細胞死抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は特に新規化合物の取得を目ざして実験を行った。これまでに得られたmeloxicam誘導体の中で最もドパミン神経保護作用が強かったIY-93、IY-104の誘導体展開を行い、その評価を行った。まずドパミン神経毒であるMPP+を用いたSH-SY5Y神経細胞死抑制効果の評価系で40化合物の細胞死抑制活性を評価し、活性の高いものはIC50 を算出した。その中から特に活性が高く脳内移行性の改善が期待できる9化合物について単回投与による血中濃度と脳内移行性を検討した。検討した化合物は、IY-93の誘導体が4化合物、IY-104 の誘導体が5化合物であったが、IY-93およびIY-104を上回る脳内移行性を示したものは得られなかった。IY-104 は、ドパミン神経毒のMPTP誘発パーキンソン病動物モデルで有効性を示し、類縁体の化合物の中で最も高い有効性を示しているが、その最小有効投与量は3mg/㎏(po)であるため、もう少し高活性で脳内移行性が高く、低用量にて動物モデルで有効な化合物の取得を目指して評価を続けていく必要がある。なお、化合物の合成と構造活性相関については、共同研究先の慶応大学薬学部、大江准教授のグループで検討を行っており今後も得られた知見を活かして新規化合物を合成し提供いただくこととなっている。なお、動物モデルの実験については、コロナ禍による本学の動物実験の制限と動物舎の新築移転により、新規動物の使用環境の整備に時間がかかっていたが、年度末に完了し、実験できるようになった。
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