2021 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation for pharmacokinetics of chemicals mediated by flavin-containing monooxygenases using humanized animal models
Project/Area Number |
19K07205
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
清水 万紀子 昭和薬科大学, 薬学部, 准教授 (90307075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 浩史 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (30191274)
村山 典惠 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (90219949)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | フラビン含有酸素添加酵素 / FMO |
Outline of Annual Research Achievements |
フラビン含有酸素添加酵素(FMO)はNADPH-依存的に窒素および硫黄原子を含む医薬品および生体内物質のN-およびS-酸化(酸素添加)を触媒する。医薬品開発において、その代謝反応を触媒する酵素の同定は重要である。ヒトの肝ミクロゾームを用いて医薬品代謝に関わる酵素を同定する場合、N-酸化反応を触媒する酵素はFMOとP450の関与の可能性が推察される。本研究では、医薬品の物性値からFMOが代謝に関与する可能性を推察するin silico推定法を検討した。化合物の窒素含有基のpKa (base)が8.4以上を目安とすることで、FMOの酸化的代謝への寄与が予測可能であった。ヒトFMO3は成人肝に多く発現する分子種である。ヒトおよび動物の生体内薬物酸化におけるFMO3 の寄与を検討するため、ヒト肝移植および非移植マウスにイトプリドを経口およびトリメチルアミンd9体を静脈投与し、血中濃度を測定し影響を検討した。ヒト肝移植マウスにおいて、両者を併用することにより血中イトプリドN-酸化体濃度の最高血中濃度および血中濃度時間曲線下面積は低値を示した。生体内における食品由来FMO基質による相互作用の可能性は限定的であることが推察された。 本酵素の機能低下はトリメチルアミン尿症の一因となる。表現型および対象被験者数が約4,700人のデータベース情報からさらなるFMO3 遺伝子変異の探索を行った。表現型および大規模データベースから新規FMO3変異をそれぞれ5種見出した。これらの変異型FMO3酵素のうち、表現型から見出した変異およびデータベース由来の一部の変異型組換え酵素はその触媒機能低下が認められた。これらの結果は、FMO3遺伝子変異を有するヒトにおけるFMO3基質の体内動態予測の基盤情報となることが期待される。
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Research Products
(8 results)