2020 Fiscal Year Research-status Report
mTOR経路活性化におけるErbBフィードバック制御解明によるがん悪性化克服
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19K07229
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
河崎 優希 高崎健康福祉大学, 薬学部, 講師 (30432107)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ErbB / 受容体型チロシンキナーゼ / リン酸化 / がん / 分子標的薬 / 耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
受容体型チロシンキナーゼErbBファミリーにおいて、リガンド非依存的なErbB下流のERK活性化によりErbB膜近傍領域の保存されたスレオニンがリン酸化されることで、ErbB自己リン酸化チロシンが抑制されるErbBフィードバック制御の分子機構を解析するとともに、mTOR経路との相互作用性の可能性を見出してきた。これら因子の活性変化はがん分子標的薬の感受性に影響を与えることから、分子機構の解明が必須である。mTOR経路のErbBファミリーフィードバック制御に与える影響を解明するために、阻害剤などを用いたmTOR経路抑制条件下においてErbBフィードバックを解析した。mTOR経路抑制によるErbBフィードバック制御阻害が示唆され、両者の相互作用が考えられた。また、乳がん細胞株によっては、異なる反応性を示したことから、細胞背景による影響が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画よりも解析の実施が遅延したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に沿って、がん細胞におけるErbBファミリーフィードバック制御とmTORシグナル経路の相互作用性の分子機構を解析するとともに、がん分子標的薬感受性に与える影響を解析する。
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Causes of Carryover |
計画の解析が遅延し、物品費などが抑えられたために次年度使用額が生じた。研究計画に添い、研究実施に必要な物品費などに充てる。
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