2021 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of bone regeneration by exosomes and sugar chains derived from mechanical stress highly reactive mesenchymal stem cells
Project/Area Number |
19K07269
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
池亀 美華 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (70282986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 裕彦 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (20380024)
内部 健太 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (20584618) [Withdrawn]
宝田 剛志 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30377428)
江尻 貞一 朝日大学, 歯学部, 教授 (40160361)
河邊 憲司 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60803856) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨芽細胞 / メカニカルストレス / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、メカニカルストレスに反応して骨芽細胞分化に寄与する組織内間葉系細胞の同定、それらの細胞から分泌されるエクソソームやその糖鎖の、メカニカルストレスによる変化、ならびに骨修復過程への関与を明らかにすることである。 これまでに骨縫合部器官培ならびに前骨芽細胞系細胞株、MC3T3-E1に伸展刺激を加え、その培養上清から得られたエクソソームは、骨芽細胞分化に対し抑制的な効果を示すこと、また、持続的伸展刺激よりも間欠的伸展刺激のほうが最終的に骨芽細胞分化に対し促進的であるという結果が得られていた。 本年度は、間欠的伸展刺激を与えたMC3T3-E1細胞から得られたエクソソームと、伸展刺激を加えていない細胞から得られたエクソソームについて、骨芽細胞分化への影響を、アルカリ性ホスファターゼ(ALP)活性を指標として比較検討した。その結果、エクソソーム非添加群に比較して、いずれのエクソソームを加えた群でもALP活性は著しく低く、骨芽細胞分化について抑制的作用を持つことが示された。これはこれまでの結果と一致するものであった。また、間欠的伸展刺激を与えた細胞から得られたエクソソームと伸展刺激を加えていない細胞から得られたエクソソームの効果を比較すると、ALP活性は間歇刺激群のほうが高かった。従って、間欠的伸展刺激によりエクソソームの骨芽細胞分化抑制作用が弱まったと考えられた。 以上から、前骨芽細胞という若い骨芽細胞から得られるエクソソームは同じ分化ステージの細胞の分化に対して抑制的であることが確認され、さらに骨芽細胞分化に対して促進的な機械的刺激は、その抑制効果を和らげるものと考えられた。
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