2020 Fiscal Year Research-status Report
老化、不活動等による活性酸素産生および放射線被曝からの生体機能防御策の追求
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19K07291
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
大平 充宣 同志社大学, 研究開発推進機構, 客員教授(嘱託研究員) (50185378)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 老化 / 不活動 / 放射線照射 / 活性酸素 / MnSOD |
Outline of Annual Research Achievements |
老化、不活動、または放射線照射による生体への不都合が、マンガン・スーパーオキシドジスムターゼ投与によって防止または抑制することが可能か追及しているが、少なくとも老化および不活動によって産生される活性酸素の影響は抑制されるという示唆が得られた。放射線照射に関しては、照射量が少なすぎた可能性もあると推測されるが、詳細については今後の検討が必要である。老化促進マウスの反応は、遺伝的に正常マウスやラットとは異なるわけだから、正常なワイルドタイプのウィスターハノーバーラットにおける老化や不活動の影響も追及してみたが、分析はまだ半ばである。マンガン・スーパーオキシドジスムターゼの投与方法としても、連日の注射による方法だけでなく、ミニポンプを皮下に埋め込んで、常に投与する方法にも着手する予定をたてている。しかし、体温の影響でマンガン・スーパーオキシドジスムターゼの不活化が進む恐れもあるので、まずはその点に関するチェックを進めたい。寝たきり生活や長期間の宇宙飛行等で身体活動が抑制されることに起因した悪影響を防ぐために、将来的には人への応用にもつなげたいという希望を持っているので、経口投与と効果も試したい。しかし、経口投与は胃酸の影響でマンガン・スーパーオキシドジスムターゼの分解が起こる恐れもあるので、胃酸の影響を防止するための処方を追求ことも必須である。寝たきり生活者に適当な運動を処方する装置の開発の必要であろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臓器の分析は、まだ未完成であるが、たんぱく質および遺伝子解析は進行し、論文の投稿準備もすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
論文作成をますます進行させたい。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で海外の研究者との共同研究も思うように進行しなかったが、お互いに連絡は取りあっており、コロナが終息したら、共同研究を再開しようという打ち合わせもしながら、共著の論文作成もすすめており、投稿中の論文の投稿料金およびサンプルの分析費用等に使いたいという目的で、次年度に繰り越しさせてもらった。
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