2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K07360
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
藤倉 大輔 北里大学, 獣医学部, 特任准教授 (70547794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 浩 酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (80312403)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | DR6 |
Outline of Annual Research Achievements |
はじめに、種々のがん患者組織切片におけるタンパク質発現解析結果を公開しているHuman Protein atlasデータベースを用いて、DR6発現を検索したところ、乳がんやメラノーマ患者病理切片において、マクロファージを含む単球様細胞に抗DR6抗体陽性反応が認められることを確認した。次に、マウス大腸ガン由来CT26細胞をBalb/cマウスにシンジェニック移植し、発生した腫瘍塊を採取し、腫瘍に集蔟したマクロファージにおけるDR6の発現をFACS法により解析した。その結果、腫瘍に集簇したCD11b陽性細胞の細胞表面上にDR6の発現を確認した。これらの結果は、ヒトがん患者およびマウス担がんモデルの腫瘍に集簇した単球様細胞にDR6が発現していることを示唆する。マウス骨髄細胞をGM-CSF存在下で培養することにより、単球分化過程を模倣することができる。単球分化課程におけるDR6およびそのリガンドであるSyndecan-1発現を経時的に解析したところ、両者ともに単球分化課程において発現が誘導されていることが確認された。このことは、DR6/Syndecan-1結合により誘導されるDR6シグナルが単球分化過程において機能を担うことを示唆する。単球分化課程におけるDR6シグナルの役割を解析するため、上記培養系において、DR6阻害剤を添加し、細胞死誘導を確認したところ、DR6阻害剤非添加群に比較して、DR6阻害剤添加郡では有意な細胞死誘導抑制が確認された。今後分化後単球におけるDR6機能の解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画のとおりに進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画のとおりに遂行する予定。
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Causes of Carryover |
経費削減努力により使用残が発生した。残については次年度の動物飼育費や消耗品購入費等に充当する。
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Research Products
(1 results)