2021 Fiscal Year Annual Research Report
高精細な病理診断と遺伝子解析を組み合わせた分類困難な脳腫瘍の層別化
Project/Area Number |
19K07411
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
横尾 英明 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40282389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
信澤 純人 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (80635318)
松村 望 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20729511)
伊古田 勇人 群馬大学, 医学部附属病院, 准教授 (90420116)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 人体病理学 / 神経病理学 / 分子病理学 / 脳腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も引き続き、精緻な病理診断と分子遺伝学的解析を組み合わせた脳腫瘍の解析をおこなった。頭蓋咽頭腫はエナメル上皮型と乳頭型に分類されるが従来はその違いは単なる組織学的亜型を考えられていた。近年の研究成果でこれらは異なった遺伝子異常を有することが分かり、組織像と分子診断を組み合わせて層別した症例を対象に糖代謝能に着目して画像医学的な解析を加えたところ、腫瘍型の鑑別が画像のうえからでも可能であることを見出した。上衣腫様の形態を示しながら間葉系への分化を示すという既存の概念に当てはまらない腫瘍を抽出し、その分子遺伝学的な特徴を明らかにした。松果体に発生する線維形成と粘液沈着を特徴とする腫瘍においてSMARCB1/INI1欠失が生じているという新しい腫瘍概念が提唱され、我々はこれまでの累積症例の中にもそれに該当するものを形態像のみを指標にして抽出ができることを示し、組織形態と分子遺伝学的異常の対応性の高さを明らかにした。これらはいずれも英文論文として発表した。
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Research Products
(4 results)