2019 Fiscal Year Research-status Report
nCounter systemを用いたEBV関連リンパ増殖性疾患の網羅的発現解析
Project/Area Number |
19K07450
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
三好 寛明 久留米大学, 医学部, 准教授 (30647780)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | nCounter / mRNA / 網羅的発現解析 / EBV |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はEBウイルス関連リンパ増殖性疾患(EB virus associated lymphproliferative disorder: EBV-LPD)の患者のホルマリン固定パラフィン包埋検体を用いて、nCounter systemによりEBV関連mRNAおよび腫瘍周囲環境関連mRNAの網羅的発現解析を行う。さらに発現解析の結果を踏まえてEBV関連蛋白および腫瘍周囲環境関連蛋白の免疫染色を行うことによりmRNAおよび蛋白の発現と臨床病理学的特徴に基づくEBV-LPDの症例の層別化および腫瘍免疫関連分子標的治療薬の効果が期待される症例群の抽出を行う事を目的としている。 2019年度、申請者らはメソトレキセート関連EBV-LPDの症例の集積、nCounterによって評価を行うmRNAの抽出・選択およびnCounterによるmRNAの網羅的発現解析を行った。現在、EBVの関与に関連するmRNAの統計学的な抽出および、蛋白発現検索のための免疫染色の抗体の選択を行っている。EBVの関与の有無に関わるmRNAの一群を抽出できる予定であり、メソトレキセート関連EBV-LPDに関する検討は本年度中に終了できる予定である。 また、今後、同様の解析を慢性活動性EBV感染症、EBV陽性末梢性T細胞リンパ腫、節外性NK/T細胞リンパ腫鼻型でも行っていく予定であり、これらの疾患群に関して、ホルマリン固定パラフィン包埋検体、臨床情報の集積を行っており、今年度中に同様の解析を行う事を予定している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は複数の疾患群に対して、症例集積、nCounterで評価するmRNAの抽出・選択、mRNA発現解析、免疫染色、臨床病理学的特徴との関連に関する検索を行う予定である。現在1疾患に対して順調に進んでおり、この経験および知識を他の疾患でも活用できることが期待されるため順調に進展していると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
メトトレキサート関連EBV-LPDと同様に今後、慢性活動性EBV感染症、EBV陽性末梢性T細胞リンパ腫、節外性NK/T細胞リンパ腫鼻型において同様の解析、検討を行っていく予定である。
|