2022 Fiscal Year Research-status Report
少数個転移(オリゴメタスターシス)を示した肺癌の20種microRNA発現特性
Project/Area Number |
19K07465
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
禹 哲漢 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (90537177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥寺 康司 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10326027)
石川 善啓 横浜市立大学, 附属病院, 講師 (40384838)
大橋 健一 横浜市立大学, 医学研究科, 客員教授 (40231203)
益田 宗孝 横浜市立大学, 医学研究科, 客員教授 (10190365)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺癌 / 少数個転移 / オリゴメタスターシス / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
少数個転移に留まる肺癌(オリゴメタスターシス肺癌)は、遠隔転移を伴っているものの、外科切除によって完治する可能性があることが近年明らかになってきた。一方、当初、少数個転移であったが、経過中に複数臓器へ多数個転移を示す症例もあり、治療開始時点でこれらを峻別可能とする指標の確立は、Ⅳ期肺癌の適切な治療選択・予後向上のための、新たな突破口となる可能性がある。本研究の目的は、申請者がこれまで多施設共同研究で集積した少数個転移・多数個転移肺癌の手術材料を用いて、少数個転移肺癌に特有のmicroRNA発現特性を明らかにする事である。 令和元年度は、肺癌手術材料から①少数個転移肺癌群、②多数個転移肺癌群を、転移臓器数、転移個数、臨床経過などを考慮し、解析対象として適したものをそれぞれ選抜した。組織型に関しては、当初非小細胞肺癌としての解析を予定していたため、腺癌、扁平上皮癌、腺扁平上皮癌、多形癌など多様な組織型が解析対象に含まれていたが、研究対象の背景因子を均一化するため、腺癌症例のみを解析対象とする方針とした。各群の解析対象症例を選抜した後、各症例の組織亜型、組織学的悪性度、病理病期、脈管浸潤等の病理組織形態学的な解析を行った。また、各症例における予後の追跡調査も併せて行い、各群毎の予後解析も行った。また、選抜した肺癌手術材料からTotal RNAを抽出し、バイオアナライザーを用いた品質評価を行った。令和2年度は、これまでに肺癌手術材料から抽出したTotal RNAを用いて、microRNAの測定作業を行った。microRNAの測定は3D-geneを用いて測定を行い、全症例の測定が終了した。令和3・4年度は、microRNAの測定結果の検証、および統計解析作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理由 前述の如く、これまでに肺癌手術材料から抽出したTotal RNAを用いて、microRNAの測定作業を行った。microRNAの測定は3D-geneを用いて測定を行い、全症例の測定が終了した。また、microRNAの測定結果の検証および統計解析作業を行った。研究は前に進行しているがやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、研究を進めていく予定である。具体的に令和5年度では、令和4年度に引き続き、これまでに測定が終了したmicroRNA結果の検証および統計解析作業を進めていく。その結果を用いて、少数個転移肺癌に特有のmicroRNA発現を解析していく予定である。また、得られた結果に対する論文作成を行う。
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Causes of Carryover |
(理由)研究はおおむね順調に進行しているがやや遅れており、年度内に消化できなかった研究課題が生じたため、次年度使用額が生じた。 (使用計画)次年度では、引き続きこれまでに測定が終了したmicroRNA結果の検証および統計解析作業を進めていく。その結果を用いて、少数個転移肺癌に特有のmicroRNA発現を解析していく予定である。また、得られた結果に対する論文作成を行う。
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Research Products
(3 results)