2019 Fiscal Year Research-status Report
Identification and molecular dissection of pathological mechanisms in tissue injury of graft-versus-host disease
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19K07484
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
小海 康夫 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20178239)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 移植片対宿主病 / 造血幹細胞移植 / 白血病 / バイオマーカー / 根治療法 / 分子標的療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
従前の研究よりCCL8はGVHDの早期診断に有用であるばかりでなく、GVHDの病理に重要な役割を果たしていることが示された。そこで、CCL8のGVHD病理における役割を細胞分子両レベルで検証し、GVHDにおける作用機構を明らかにすることを通じてGVHDの分子標的診断および治療の基盤情報を取得することを目指す。 当該年度は細胞レベルでのCCL8標的細胞の同定:マルチカラーFACS、Cell sorter FACSによる細胞系譜の分析とt分布型確率的近傍埋め込み法により固有の細胞群の探索を実施する。 またGVHD関連細胞群のRNAレベルでの発現解析として、GVHD関連細胞群の転写レベルでの細胞系譜解明を目指し細胞ソーティングで得られた細胞からRNAによる発現解析をmicroarrayにて初期的に分析する。この際単なる発現比較ではなくImmunological Genome Project)などを用いて主成分分析による細胞系譜の検討をまず行い、得られた細胞の系譜(マクロファージ、炎症性単球などの意義づけ)を主成分軸成分によって分析する。 さらにマウス固体レベルでのCCL8情報伝達経路の解明を目指して、特異的細胞のcell sortingによる選別採取→マイクロアレイデータから得られた細胞系譜情報に基づきdriver gene候補を決定し、CCL8KOと合わせて致死的アロ骨髄移植を実施し、生存曲線と各臓器の病理組織学的評価を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CCL8のGVHD病理における役割を細胞分子両レベルで検証することを目指して、以下を実施し概ね十分な解析結果を得られた。まず細胞レベルでマルチカラーFACS、Cell sorter FACSによる細胞系譜の分析とt分布型確率的近傍埋め込み法により固有の細胞群の探索を実施し、候補分子を発現する細胞群を観察できた。またGVHD関連細胞群のRNAレベルでの発現解析として、GVHD関連細胞群の転写レベルでの細胞系譜解明を目指し細胞ソーティングで得られた細胞からRNAによる発現解析をmicroarrayにて初期的に分析をした。発現比較ではなく細胞系譜の検討を実施した。固体レベルではCCL8KOと合わせて致死的アロ骨髄移植を実施し、生存曲線と各臓器の病理組織学的評価を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
CCL8のGVHD病理における役割を細胞分子両レベルで検証することを目指して、以下を実施し概ね十分な解析結果を得られた。まず細胞レベルでマルチカラーFACS、Cell sorter FACSによる細胞系譜の分析とt分布型確率的近傍埋め込み法により固有の細胞群の探索を実施し、候補分子を発現する細胞群を観察できた。またGVHD関連細胞群のRNAレベルでの発現解析として、GVHD関連細胞群の転写レベルでの細胞系譜解明を目指し細胞ソーティングで得られた細胞からRNAによる発現解析をmicroarrayにて初期的に分析をした。発現比較ではなく細胞系譜の検討を実施した。固体レベルではCCL8KOと合わせて致死的アロ骨髄移植を実施し、生存曲線と各臓器の病理組織学的評価を行った。これらの解析をさらに進め、CCL8によるGVHD死亡の要因に関連する分子および分子回路を同定することを目指す。
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