2022 Fiscal Year Annual Research Report
Toxin-antitoxin systemsの自己防御機能と病原性活性化機構
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19K07555
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
戸邉 亨 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70207596)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | TA systems / EHEC / 転写後制御 / 活性酸素 / 抗生物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
腸管出血性大腸菌EHECに見いだされた新規のtoxin-antitoxin systemであるswpAB TA systemについて、SwpA Toxinが活性化される環境条件について探索と分子機構を解析した。swpAB TA systemの活性化はSwpB antitoxinの量的な低下によると考えられることから、swpAB TA systemを活性化する条件を検索するために、swpABプロモーター活性の変動を様々な条件下で検討した。その結果、酸化ストレス誘導条件により活性が上昇する可能性が示唆された。活性酸素を発生させる抗生物質Norfloxacin(Nor)を添加すると、プロモーター活性の上昇がみられ、活性酸素を消失させるチオ尿素の添加により、Norの効果は消失した。 8.Nor 添加による菌体内におけるSwpBの量的な変化を検討した。SwpBのタンパク質量は、菌の増殖と共に増加していったが、Norを添加すると増加しなくなった。翻訳阻害薬を添加すると、SwpBの増加はみられなくなり、Norの効果もみられなくなった。すなわち、Norによる効果は、新規のSwpBタンパク質合成の阻害であることが示唆された。SwpAが活性化されていない通常の増殖条件下では、SwpAはSwpBと複合体を作っている。SwpAに対するSwpBの量比が増加すると遊離しToxinが活性化されると考えられる。Nor添加による遊離SwpAとSwpA-SwpB複合体の量的な変化を調べたところ、Nor添加によりSwpA-SwpB複合体にあるSwpAが減少し、リボゾームと結合していると考えられるSwpAの量が増加していることが示された。
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Research Products
(3 results)