2023 Fiscal Year Annual Research Report
好中球細胞外小胞エクトソームの敗血症治療への応用を目指して
Project/Area Number |
19K07562
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
熊谷 由美 順天堂大学, 医学部, 助教 (90277591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
射場 敏明 順天堂大学, 医学部, 教授 (40193635)
長岡 功 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (60164399)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 敗血症 / 好中球 / 細胞外小胞 / LL-37 / レポーターマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間中に、研究代表者らは、マウスの骨髄から単離した好中球を生体防御ペプチドLL-37で刺激したときに放出される細胞外小胞 (Extracellular vesicles, EV) PMN-LL-37-EVが、敗血症モデルマウスの致死率を減少させること、また、特に肺において炎症の程度を軽減させることを明らかにしてきた。 特に最終年度は、PMN-LL-37-EVの敗血症マウスにおける生理的な標的細胞を検出するためのレポーターマウスを構築した。このマウスは、loxP-tdTomato-loxP-EGFP配列が染色体に挿入されており、細胞は赤色蛍光を発するが、Creを含有するEVが取り込まれた細胞では、loxPサイトで部位特異的組み換えが起きて、緑色蛍光を発するようになる。 レポーターマウスは次の方法で構築した。1.loxP-tdTomato-loxP-EGFP配列をRosa26 armを持つプラスミドに挿入した。2.C57BL6/N系統のオスに由来する5ES細胞をこの組み換えプラスミドでtransfectionして組換えES細胞を樹立した。3.このES細胞を仮親マウスに移植して、得られた仔マウスは、遺伝子組み換えマウス(レポーターマウス)と考えられる。 またレポーターマウスは次の方法で確認した。1.採取した臓器に由来する細胞、および体液細胞は赤色蛍光を発した。2.ゲノム解析の結果、目的のフラグメントが挿入されていることが明らかとなった。3. LL-37-PMN-EVをレポーターマウスの細胞に作用させると、一部の細胞で緑色蛍光を発するようになった。以上のことから、今回構築したレポーターマウスは、PMN-LL-37-EVの生理的な標的細胞を検出することを可能にすると考えられる。
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[Journal Article] Minimal information for studies of extracellular vesicles (MISEV2023): From basic to advanced approaches2024
Author(s)
Welsh, J. A., Goberdhan, D. C. I., O’Driscoll, L., Buzas, E. I., Blenkiron, C., Bussolati, B., Cai, H., Di Vizio, D., Driedonks, T. A. P., Erdbrugger, U., Falcon-Perez, J. M., Fu, Q.-L., Hill, A. F., Lenassi, M., Lim, S. K., Mahoney, M. G., Mohanty, S.,..Kumagai, Y.,… Witwer, K. W.
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Journal Title
Journal of Extracellular Vesicles
Volume: 13
Pages: e12404
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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