2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a selective inhibitor of Activin and its application in a cancer-bearing mouse model
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19K07683
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森川 真大 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (80775833)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アクチビン / ミオスタチン / フォリスタチン / FSTL3 / 筋ジストロフィー / Fc融合蛋白 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、TGF-βファミリー分子の一つであるアクチビンとそれに極めて類似する一部ファミリー分子を選択的に阻害する新規Fc融合蛋白を開発し評価することを目指している。そこで、当該Fc融合蛋白を大量調整し、担癌マウスモデルを用いて治療効果の有無を評価することを当初の予定とした。 2021年度までに、Fc融合蛋白の作成方法に関して検討を加え、通常用いられる2価Fc融合蛋白ではなく、Knobs-into-Holes法を利用して1価(1本腕)のFc融合蛋白を作成した。マウス体内での血中半減期を評価する実験を実施し、2価Fc融合蛋白は腹腔注後に血中濃度が上昇しなかったが、1価FSTL3-Fc蛋白では血中濃度が上昇することを確認した。さらに、正常マウスとデュシェンヌ型筋ジストロフィーモデルであるmdxマウスを用いて、1価FSTL3-Fc蛋白の治療効果を評価した。陽性対照としてActRIIB-Fc、陰性対照としてコントロールFcを用いた。1価FSTL3-Fc蛋白で用量依存的に骨格筋肥大と前肢握力の改善を認め、その効果は陽性対照であるActRIIB-Fcと同等だった。さらに、1価FSTL3-Fc蛋白投与群では、マクロ解剖所見や組織学的所見で明らかな異常を認めなかった。これまでActRIIB-Fc製剤は臨床試験で副作用が認められたために開発が中断しているが、より選択性の高い1価FSTL3-Fc蛋白はその問題点を回避しており、臨床応用が期待できると考えられた。 以上の結果をもとに、成果の取りまとめを行い論文発表した。また、1価FSTL3-Fc蛋白の精製法について、プロトコル論文を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画でFc融合蛋白を使用するとしたが、通常用いられる2価Fc融合蛋白では血中半減期が短くなることが明らかになった。そこで、蛋白質工学の専門家と議論し、Knobs-into-Holes法を利用して1価(1本腕)のFc融合蛋白を作成した。既に1価FSTL3-Fc蛋白に関して成果を論文発表しているが、Fc融合蛋白の価数が生体内での挙動に影響を与える点も、新たな知見として報告した。 当初予定していた担癌マウスモデルでの評価が遅れているものの、別の疾患モデルとしてデュシェンヌ型筋ジストロフィーモデルであるmdxマウスを用い、成果を論文発表している。 以上より、当初の計画以上に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今回作成した1価Fc融合蛋白を担癌マウスモデルなど他の疾患モデルで使用し、治療効果を評価する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延のため、動物実験の実施が一時困難になった。そこで、本研究課題を期間延長し、一部を次年度に実施することとした。今回作成した1価Fc融合蛋白を担癌マウスモデルなど他の疾患モデルで使用し、治療効果を評価する。
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Research Products
(6 results)