2020 Fiscal Year Research-status Report
ゲノム編集タンパク質分泌合成システムとワンステップでの遺伝子改変動物作製法の構築
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19K07696
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大西 伸幸 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問研究員 (40534540)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ゲノム編集タンパク質 / 遺伝子改変動物 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゲノム編集タンパク質精製システムの構築 - 近年、CRISPR/Cas9ヌクレアーゼの精製タンパク質を一般に入手できるようになり、目的細胞でのゲノム編集がより簡便となり、従来のCRISPR/Cas9発現プラスミドやRNA、ウィルス導入と比べてゲノム編集効率が飛躍的に高まった。申請者はこれまでに構築してきた安定分泌タンパク質発現細胞系を用いてpiggyBac TransposaseならびにCRISPR/Cas9タンパク質の簡便な大量精製に挑戦してきたが、タンパク質サイズの問題からか、現時点では目的は達成できていない。そこで、代替法として、従来の大腸菌タンパク質発現系を用いたリコンビナントタンパク質の大量精製を実施中である。これまでに、GSTやMBPといった可溶性タグを用いることで、大腸菌からタンパク質をスムーズに抽出する努力がなされてきたが、一般的な大腸菌の破砕方法である超音波破砕では目的タンパク質以外の夾雑物や分解したタンパク質が多く共抽出されていた。近年報告された可溶性タンパク質融合を試験的にGFPに付加し、大腸菌破砕方法は凍結融解法ならびにリゾチームを用いてマイルドな条件でタンパク質抽出を行ったところ、飛躍的にタンパク質発現量の増加ならびに夾雑タンパク質の減少が認められた。現在は、piggyBac TransposaseならびにCRISPR/Cas9タンパク質に可溶性タンパク質融合を行い、精製条件を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、これまでに申請者が構築してきたpiggyBac/in vivoエレクトロポレーション法によるin vivo遺伝子発現システムを発展させ、採卵・顕微注入・移植の作業を必要としない新規ゲノム編集マウス作製法「Genome-editing via Oviductal Nucleic Acids Delivery(GONAD)法」と申請者が独自に進めているタンパク質合成システムを組み合わせることで、安定発現細胞株を樹立する感覚で迅速かつ簡便に遺伝子改変マウスを作製し、多様な発がんモデルを構築することを目的としている。これまでに大腸菌タンパク質発現系を用いて、可溶性タンパク質融合によりGFPタンパク質の発現量が飛躍的に亢進したことから、piggyBac TransposaseならびにCRISPR/Cas9タンパク質に対しても可溶性タンパク質の付加を行い、精製条件を検討中である。また、大腸菌にCRISPR/Cas9タンパク質とガイドRNAを共発現させ、RNP(Ribonucleoprotein)複合体の状態で精製するシステムも合わせて構築中であり、CRISPR/Cas9タンパク質-ガイドRNA複合体精製の確認とゲノム編集効率の評価を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
安定分泌発現システムを用いたpiggyBac TransposaseならびにCRISPR/Cas9タンパク質の分泌精製ができなかったことから、可溶性タンパク質融合を用いた大腸菌タンパク質発現ならびに精製システムを構築中であり、より簡便かつ正確にpiggyBac TransposaseならびにCRISPR/Cas9タンパク質を精製するシステム構築を検討中である。精製タンパク質が得られ次第、培養細胞を用いてゲノム編集効率を評価し、本研究の目的である迅速かつ簡便な遺伝子改変マウス作製法の構築を目指す。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Epigenetic suppression of SLFN11 in germinal center B-cells during B-cell development2021
Author(s)
Moribe F, Nishikori M, Takashima T, Taniyama D, Onishi N, Arima H, Sasanuma H, Akagawa R, Elloumi F, Takeda S, Pommier Y, Morii E, Takaori-Kondo A, Murai J.
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Journal Title
PLoS One.
Volume: 16
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] 2-Nitroimidazoles induce mitochondrial stress and ferroptosis in glioma stem cells residing in a hypoxic niche2020
Author(s)
Koike N, Kota R, Naito Y, Hayakawa N, Matsuura T, Hishiki T, Onishi N, Fukada J, Suematsu M, Shigematsu N, Saya H, Sampetrean O.
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Journal Title
Commun Biol.
Volume: 3
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access