2020 Fiscal Year Research-status Report
糖タンパク質を標的とした革新的がん特異的抗体の開発とその作用機序の解明
Project/Area Number |
19K07705
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 幸成 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (00571811)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 抗体 / モノクローナル抗体 / がん細胞 / がん特異的抗体 / エピトープ / スクリーニング / ハイブリドーマ / クローン |
Outline of Annual Research Achievements |
モノクローナル抗体は、がんを中心としたあらゆる病気の診断や治療に活用されている。がん細胞を狙う場合、どんなに抗体を改変しても、あるいは、どんなに強力な抗がん剤付加や免疫細胞誘導を行ったとしても、がん細胞に特異的な抗体でなければ、常に正常組織への毒性が懸念される。しかし、がん細胞のみに高発現している分子は限られており、理想的な標的分子は枯渇している。がん細胞に特異的な抗体を樹立しようとする場合には、一般的に、がん細胞と正常細胞から精製した各膜タンパク質の“違い”を発見し、その“違い”に対して抗体を作製する手法が取られるが、実際のところ、その“違い”はほとんど発見されていない。一方、我々が開発したがん特異的抗体作製法(CasMab法)では、がん特異的糖鎖が付加した糖タンパク質や細胞株を免疫することにより、がん特異的抗体を直接取得することができる。本研究課題では、がん細胞、正常細胞で共に発現しているタンパク質を標的とする。既に抗体医薬が開発されているが、より優れた抗体が求められるもの、及び抗体医薬が存在しない新規のものを標的分子とする。具体的には、3種類の標的タンパク質(E分子, H分子, C分子)に対して行う。1年目の令和元年度には、マウスに標的タンパク質発現細胞株あるいは分泌型の標的タンパク質を免疫することにより、3種類の標的分子に対する抗体のライブラリーを作製した。抗体のスクリーニングは、精製タンパク質や標的タンパク質発現細胞を用いて行った。細胞株を免疫する場合は、親株と発現株に対する反応性の違いを、フローサイトメトリー(研究室所有の96well全自動アナライザー)で検出した。2年目の令和2年度には、E分子, H分子, C分子に対して作製した各種クローンについて、フローサイトメトリー、ウェスタンブロット、免疫組織染色により活性評価を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスに標的タンパク質発現細胞株あるいは分泌型の標的タンパク質を免疫することにより、3種類の標的分子に対する抗体のライブラリーを作製した。抗体のスクリーニングは、精製タンパク質や標的タンパク質発現細胞を用いて行った。細胞株を免疫する場合は、親株と発現株に対する反応性の違いを、フローサイトメトリーで検出した。さらに、作製した各種クローンについて、フローサイトメトリー、ウェスタンブロット、免疫組織染色により活性評価を行なった。順調に解析が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は最終年度となるが、今年度までに樹立および性状解析をした各種抗体のエピトープ解析を行う。具体的には、E分子, H分子, C分子について、欠損変異体、点突然変異体を作製し、エピトープ解析を実施する。その方法で決定できない場合には、現在開発中のREMAP法を用いて、詳細にエピトープ解析を実施する。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] The Anti-EpCAM monoclonal antibody (EpMab-16) exerts anti-tumor activity against oral squamous cell carcinomas2020
Author(s)
Kaneko MK, Ohishi T, Takei J, Sano M, Nakamura T, Hosono H, Yanaka M, Asano T, Sayama Y, Harada H, Kawada M, Kato Y
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Journal Title
Oncol Rep
Volume: 44
Pages: 2517-2526
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Development of Core-fucose Deficient Humanized and Chimeric Anti-Human Podoplanin Antibodies2020
Author(s)
Kaneko MK, Ohishi T, Nakamura T, Inoue H, Takei J, Sano M, Asano T, Sayama Y, Hosono H, Suzuki H, Kawada M, Kato Y.
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Journal Title
Monoclon. Antib. Immunodiagn. Immunother
Volume: 39
Pages: 167-174
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] A defucosylated anti-CD44 monoclonal antibody 5-mG2a-f exerts antitumor effects in mouse xenograft models of oral squamous cell carcinoma2020
Author(s)
Takei J, Kaneko MK, Ohishi T, Hosono H, Nakamura T, Yanaka M, Sano M, Asano T, Sayama Y, Kawada M, Harada H, Kato Y
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Journal Title
Oncol Rep.
Volume: 44
Pages: 1949-1960
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] The anti-EGFR monoclonal antibody 134-mG2a exerts antitumor effects in mouse xenograft models of oral squamous cell carcinoma2020
Author(s)
Hosono H, Takei J, Ohishi T, Sano M, Asano T, Sayama Y, Nakamura T, Yanaka M, Kawada M, Harada H, Kaneko MK, Kato Y
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Journal Title
Int J Mol Med
Volume: 46
Pages: 1443-1452
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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