2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of liquid biopsy for early diagnosis of pancreatic cancer using next generation sequence with molecular barcoding detection.
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19K07707
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三方 林太郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (60596146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弘津 陽介 地方独立行政法人山梨県立病院機構山梨県立中央病院(がんセンター局ゲノム解析センター), ゲノム解析センター, チーフ研究員 (10793838)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 膵癌 / NGS / KRAS変異 / 分子バーコード / 十二指腸液 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず2019年6月~2020年2月に当院でEUS-FNAもしくは手術を施行した膵癌症例59例を対象とした(男性/女性:33/28例、平均年齢69.7±9.40歳、腫瘍径29.4±12.1mm、stage1,2/3,4:26/33例、遠隔転移有/無:24/37例)。全例の血液サンプルおよび20例の十二指腸液を採取しcfDNAの解析を行った。今回は分子バーコード法を用いる前段階としてKRAS遺伝子変異を、G12A、G12C、G12D、G12R、G12S、G12V、G13Dに対する混合プロー ブを用いたデジタルPCRにより検出した。また、Real-time PCR法によりALU247/ALU11 5のDNA量を定量化し、腫瘍由来のcfDNAの1つの指標とされるcfDNA integrityを算出 した。血中cfDNA濃度は20.9±21.4ng/ml(中央値13.8)であった。中央値で2群にわけ、臨床背景因子や血清マーカーを比較すると、高値群で白血球数のみが有意に高かった。cfDNA integrityについても中央値で2群に分け検討したが、明らかな有意差は認めなかった。また血中K-RAS変異は、7例(11.9%)において検出され、全例stage4で、cfDNA量及びcfDNA integrityとの相関はなかった。今後これらの検体の十二指腸液のcfDNA濃度およびK-RAS変異解析を進めつつ、分子バーコード法を用いた解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サンプルについては既存のサンプルより新たに採取した新鮮なサンプルを用いる方針とした。サンプルの採取については、膵癌FNA検体および血液検体の採取は順調であるが、十二指腸液の採取が全例行えておらず、十二指腸液の解析が遅れている。まず血中cfDNA濃度、cfDNA integrity、およびデジタルPCRを用いたKRAS遺伝子変異解析を行い、今後、血液および十二指腸液の分子バーコード法を用いた解析を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、膵癌症例の十二指腸液の採取を進めつつ、山梨県立中央病院との連携を行い、血液および十二指腸液の分子バーコード法を用いた解析を行う。またcfDNA濃度、cfDNA integrity、およびデジタルPCRを用いたKRAS遺伝子変異解析結果との対比を行っていく。
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Causes of Carryover |
令和1年度は、これまで集積した検体を用いた解析を行う予定であったが、より新鮮な検体を要することが分かり、検体採取から開始している。前向きに採取した試料を用いて令和1年度はcfDNA量、fDNA integrityおよびKRAS変異解析を行った。NGS解析は試薬等の準備を行いつつ今後解析予定となったため、次年度使用額が発生した。令和2年度には、山梨県立中央病院もしくは当院にてNGS解析を行い、特に分子バーコード技術を用いたNGS解析は山梨県立中央病院で行っていき、解析可能であれば当院でも行っていく予定である。
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