2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of liquid biopsy for early diagnosis of pancreatic cancer using next generation sequence with molecular barcoding detection.
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19K07707
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三方 林太郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (60596146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弘津 陽介 地方独立行政法人山梨県立病院機構山梨県立中央病院(がんセンター局ゲノム解析センター), ゲノム解析センター, チーフ研究員 (10793838)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 膵癌 / K-RAS変異 / 十二指腸液 / NGS |
Outline of Annual Research Achievements |
まず2019年6月~2020年8月に当院でEUS-FNAもしくは手術を施行した膵癌症例68例を対象とした(男性/女性:36/32例、平均年齢70.0±9.19歳、腫瘍径30.0± 11.7mm、stage1,2/3,4:39/29例。全例の血液サンプルおよび手術検体10例、FNA検体19例、また一部の症例で十二指腸液を採取しcfDNAの解析を行った。今回は分子バーコード 法を用いる前段階としてKRAS遺伝子変異を、G12A、G12C、G12D、G12R、G12S、G12V、G13Dに対する混合プローブを用いたデジタルPCRにより検出した。 血中cfDNA濃度は527.7±827.3ng/ml(中央値276ng/ml)であった。中央値で2群にわけ、臨床背景因子や血清マーカーを比較すると、高値群で白血球数のみが有意に高かった。また血中K-RAS変異は、7例(10.3%)において検出された。変異陽性例は全例stage4で、陰性例と比較して腫瘍径が有意に大きく、WBC、CRPが有意に高値であった。 血液検体ではK-RAS変異の陽性率がやや低かったが、手術検体では10例中7例、FNA検体では19例中16例でK-RAS変異が同定され既報と同程度であった。今後これらの検体の十二指腸液のcfDNA濃度およびK-RAS変異解析を進め、早期症例などでdetect可能であるか検討を行い、分子バーコード法を用いた解析についても進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
サンプルについては既存のサンプルより新たに採取した新鮮なサンプルを用いる方針とした。サンプルの採取については、膵癌FNA検体および血液検体の採取は 順調であるが、十二指腸液の採取量が少なく十二指腸液の解析が遅れている。十二指腸液の回収量が少ないとcfDNA濃度が低く、回収量を多くする工夫を行っているが、内視鏡施行時間の制約がありやや難航している。
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Strategy for Future Research Activity |
血液、手術検体およびFNA検体に対し、デジタルPCRを用いたKRAS遺伝子変異解析を行っており、まず陽性例について十二指腸液のKRAS遺伝子変異解析および分子バーコード法を用いた解析を予定している。今後十二指腸液での解析が難しい場合に備えて、膵管内にチューブを留置して膵液の採取も行う予定である。
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Causes of Carryover |
十二指腸液の採取量が少なく十二指腸液の解析が遅れている。現在血液、手術検体およびFNA検体に対し、デジタルPCRを用いたKRAS遺伝子変異解析を行っているが、分子バーカードによる十二指腸液の解析が遅れており、次年度に持ち越しとなった。
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