2021 Fiscal Year Annual Research Report
血中遊離DNA遺伝子変異プロファイルを用いたがん患者モニタリング法の確立
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19K07727
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
木村 英晴 金沢大学, 附属病院, 講師 (40444202)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | cfDNA / 非小細胞肺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
【cfDNAの収集】進行期非小細胞肺癌患者の診断時および経過中、治療耐性時のcfDNA回収を完了した。現在のところ、42例から114検体を回収できた。cfDNAは、すでに当教室で確立した方法を用い、問題なく抽出できた。 【cfDNAを用いた遺伝子プロファイルの作成】回収できたcfDNAを用いて、すでに遺伝子変異プロファイルの作成を開始している。Human Comprehensive Cancer Panel (QIAGEN社)を用いてライブラリー作成を行った。報告時には、すでに64検体のライブラリー作成を完了し、52検体の遺伝子プロファイルが完成している。現在のところは、解析したすべてのサンプルにおいて遺伝子プロファイルを作成し、最終解析を終えることができた。 【cfDNAを用いた遺伝子変異プロファイル解析結果】剖検組織を用いた遺伝子変異変異プロファイルの解析結果については、すでに論文発表を終えた(Koba H, Kimura H et al. Sci Rep. 2021, 11: doi:10.1038/s41598-021-87094-1)。今回の研究において、cfDNAには悪性腫瘍の特性を表す重要な遺伝子変異が濃縮されていること、治療経過でcfDNA中の遺伝子変異プロファイルは変化すること、を示すことができた。これらの結果から、cfDNAは腫瘍組織と比べて、腫瘍全体の特性をより反映している可能性があることを提唱した。
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