2019 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the mechanism of repeat-associated non-ATG translation
Project/Area Number |
19K07823
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上山 盛夫 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教 (20386593)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | RAN翻訳 / ノンコーディングリピート病 / C9-ALS/FTD / ショウジョウバエ / 染色体欠失 / スクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
リピート関連非ATG翻訳(RAN翻訳)は、開始コドンATGに非依存的な翻訳であり、遺伝子非翻訳領域内の異常伸長したリピート配列が起因するノンコーディングリピート病の研究から発見された。転写された異常伸長リピートRNAからRAN翻訳により産生されるポリペプチドは神経変性を引き起こすことから、ノンコーディングリピート病の発症におけるRAN翻訳の関与が示唆されている。しかし、RAN翻訳のメカニズムは未解明である。したがって、本研究ではRAN翻訳メカニズムの解明を目的とした。 ノンコーディングリピート病でRAN翻訳が確認されているC9-ALS/FTDモデルショウジョウバエを用いて染色体欠失を利用し、RAN翻訳関連因子の同定のための遺伝学的スクリーニングを本年度は行った。C9-ALS/FTDモデルショウジョウバエはRAN翻訳産物により強い致死率を示す。この致死率を指標に、染色体欠失の導入で致死率が改善する染色体欠失系統をスクリーニングした。これらの染色体領域に存在する遺伝子は致死率改善に寄与する、つまりRAN翻訳関連因子であることが予測される。 第一(X)染色体を除く第二~第四染色体の染色体欠失系統160系統をスクリーニングしたところ、致死率が大幅に改善する欠失系統が14系統、つまりRAN翻訳関連因子を含むと予想される染色体14領域が同定された。 今後はこの14領域について、さらに微小染色体欠失系統や突然変異体を用いてスクリーニングを継続し、RAN翻訳関連遺伝子の同定を行う。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初はRAN翻訳モデル細胞を樹立し、スクリーニングをする予定であったが、早急に樹立することができなかった。しかしながら、すでに樹立済みのRAN翻訳in vivoモデルであるC9-ALS/FTDモデルショウジョウバエを用いた遺伝学的なスクリーニングに早い段階で変更したために、RAN翻訳関連因子の同定までには至ってないが、候補因子を含む染色体領域の同定しており、おおむね順調に進展していると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在同定しているRAN翻訳関連因子を含む染色体領域を、微小染色体欠失系統を用いてさらに領域を絞り込む。また、絞り込まれた染色体領域に含まれる遺伝子について、突然変異体を利用することですRAN翻訳関連因子の同定を行う。
|
Causes of Carryover |
培養細胞を用いる実験を中止したために、それに必要な試薬が不要になったため。 培養細胞の実験が進まなかった時は新たにショウジョウバエを用いた実験を行うため、それに必要なショウジョウバエの購入、飼育に必要な消耗品、実験に必要な試薬を追加で購入する。
|
-
[Journal Article] Arylsulfatase A, a genetic modifier of Parkinson's disease, is an α-synuclein chaperone.2019
Author(s)
J. S. Lee, K. Kanai, M. Suzuki, W. S. Kim, H. S. Yoo, Y. Fu, D-K. Kim, B. C. Jung, M. Choi, K. W. Oh, Y. Li, M. Nakatani, T. Nakazato, S. Sekimoto, M. Furuyama, H. Yoshino, S. Kubo, K. Nishioka, R. Sakai, M. Ueyama, H. Mochizuki, H-J. Lee, S. P. Sardi, G. M. Halliday, Y. Nagai, P. H. Lee, N. Hattori, S-J. Lee
-
Journal Title
Brain
Volume: 142
Pages: 2845-59
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-