2021 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms of epigenetic regulation of glod-4/GLO1 gene in C. elegans
Project/Area Number |
19K07842
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
原田 真市 金沢大学, 医学系, 准教授 (90272955)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原島 愛 金沢大学, 医学系, 助教 (50705522)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | Glyoxalase |
Outline of Annual Research Achievements |
生体内におけるメチルグリオキサールの代謝はGlyoxalase Systemによって行われている。最終的にはメチルグリオキサールはD-ラクトースに代謝され無毒化される。一般的に糖尿病患者ではGlyoxalaseの活性が低下しているが、一部の統合失調症の患者には変異によりGlyoxalase活性が欠失していることが明らかとなっている。哺乳類Glyoxalase相同遺伝子GLO1における線虫C. elegansホモログであるglod-4遺伝子は、その変異体解析から寿命を制御する遺伝子の一つである。一方で、線虫glod-4遺伝子の神経系における機能や発現調節機構は不明のままである。 共同研究者である原島らにより発見されたヒトGLO1遺伝子プロモーター領域内のホモポリマー遺伝子多型はGLO1遺伝子の転写発現制御機構に相関が見られることから、線虫C. elegansのGlyoxalase遺伝子glod-4の神経系での発現調節機構とエピジェネティック解析を試みた。 さらには薬剤ライブラリーを用いたスクリーニングからGlyoxalase活性を高める候補薬剤の探索を行なった。 線虫C. elegans glod-4遺伝子上流域におけるデータベース検索からは寿命関連遺伝子のFork-Head因子daf-16やelt-2/3/6などの転写因子結合モチーフを発見した。ヒトGLO1遺伝子の制御にはARE領域におけるSKN-1/Nrf2因子の関与が報告されているが、線虫glod-4遺伝子にはAREに相同性の高い領域は見つからなかった。 薬剤ライブラリーからglod-4変異体をレスキューする候補化合物の探索を行なったが今のところ見つかっていないため、さらに詳細な条件でのスクリーニングが必要である。
|