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2020 Fiscal Year Research-status Report

最新機器を用いた肺がんの高感度診断マーカーの確立、治療標的分子の同定

Research Project

Project/Area Number 19K07884
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

高野 淳  東京大学, 医科学研究所, 特任講師 (50582607)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 醍醐 弥太郎  東京大学, 医科学研究所, 特任教授 (30345029)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords分子標的治療
Outline of Annual Research Achievements

肺がん、口腔がんの新規バイオマーカー、治療標的分子候補URST1, OASEP1に関する解析を中心に行った。
URST1:siRNAで肺がん、口腔がん細胞中のURST1をノックダウンするとG2/M arrestをきたし肺がん、口腔がん細胞の増殖が有意に抑制されることを確認した。一方、肺がん、口腔がん細胞にURST1を過剰発現させるとがん細胞の増殖が有意に促進した。以上より、URST1はがん細胞の増殖、分裂に重要なタンパクであると考えらえた。URST1を機能阻害する低分子化合物を添加すると肺がん、口腔がん細胞の増殖が有意に抑制された。その細胞動態をTime-lapseで継時的に観察しえた。
OASEP1:siRNAで口腔がん細胞中のOASEP1をノックダウンすると有意に細胞増殖が抑制された。一方、口腔がん細胞にOASEP1を強制発現させると、有意にがん細胞の増殖が亢進することも確認された。更に、OASEP1は分泌タンパクであり、OASEP1タンパクを口腔がん細胞の培養上清中に加えると、濃度依存性にがん細胞の増殖が亢進した。OASEP1とレセプターの結合について、IP-Western blotting, 免疫細胞染色について確認しえた。以上より、OASEP1は、そのレセプターを介して、がん細胞の増殖をautocrine/paracrine pathwayで促進していると考えた。更にURST1, OASEP1に関係する下流遺伝子をGeneChipを用いて検討した。siRNAでノックダウン後に変化する遺伝子を抽出し、増殖に関連するpathwayが抽出された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

URST1:siRNAでURST1をノックダウンするとG2/M arrestをきたしがん細胞の増殖が抑制されることが確認された。一方、強制発現によりURST1を肺がん細胞に過剰発現させると増殖が促進していた。また、これまでの口腔がん組織の免疫組織染色による検討結果からURST1は肺がん、口腔がんの予後に有意に相関していた。以上より、URST1は肺がん、口腔がんの予後バイオマーカー候補として有望であった。また、URST1を機能阻害する低分子化合物を添加により、肺がん、口腔がん細胞の増殖が抑制された。以上より、URST1をターゲットとして、臨床応用の可能性も十分期待される。
OASEP1:siRNAで口腔がん細胞のOASEP1をノックダウンすると有意に細胞増殖が抑制された。一方、口腔がん細胞にOASEP1を強制発現させると、有意に増殖が亢進した。また、これまでの口腔がん組織の免疫組織染色による検討結果からOASEP1発現は口腔がんの予後に有意に相関していた。以上より、OASEP1は口腔がんの予後バイオマーカー候補として有望であった。更に、機能解析についても検討がなされた。OASEP1は分泌タンパクであり、OASEP1タンパクを口腔がん細胞の培養上清中に加えると、濃度依存性にがん細胞の増殖が亢進した。OASEP1とレセプターの結合について、IP-Western blotting, 免疫細胞染色について確認しえた。以上より、OASEP1は、そのレセプターを介して、がん細胞の増殖をautocrine/paracrine pathwayで促進していると考えた。
更にURST1, OASEP1に関係する下流遺伝子をGeneChipを用いて検討し、がん細胞の増殖に関連するpathwayが抽出された。
URST1, OASEP1タンパクいずれにおいてもおおむね順調に進展していると考える。

Strategy for Future Research Activity

URST1:URST1が、がん細胞の増殖に関与する機序については、Genechipで抽出したPathwayの解析を行う。また、これまでの口腔がん組織の免疫組織染色による検討結果からURST1は肺がん、口腔がんの予後に有意については、症例数を増やした検討を行う。
また、URST1を機能阻害する低分子化合物もより毒性が低い化合物が生成されたとの報告も学会で報告がされており、可能であれば入手して、URST1をターゲットとした臨床応用を進めていく。
一方、OASEP1は分泌タンパクであり、OASEP1とレセプターの結合について、IP-Western blotting, OASEP1を蛍光標識して、Time-lapseで継時的にOASEP1の働きについて確認する。
更に、口腔がん、肺がんについては、組織内のHeterogenityが薬剤耐性、再発に問題となっている。Single cell 解析を行う機器が導入される予定であり、がん組織内でのURST1, OASEP1の発現状況を調べたり、血液中のcirculating tumor cellを抽出して、URST1, OASEP1遺伝子の発現状況を調べることで、将来的な高感度バイオマーカーの検出へとつなげていきたい。

  • Research Products

    (7 results)

All 2021 2020

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Characterization of KIF20A as a prognostic biomarker and therapeutic target for different subtypes of breast cancer.2020

    • Author(s)
      Nakamura M, Takano A, Thang PM, Tsevegjav B, Zhu M, Yokose T, Yamashita T, Miyagi Y, Daigo Y.
    • Journal Title

      Int J Oncol.

      Volume: 57 Pages: 277-288

    • DOI

      10.3892/ijo.2020.5060.

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] Characterization of URST1 as a biomarker and therapeutic target for oral cancer2021

    • Author(s)
      Atsushi Takano, Yoshihiro Yoshitake, Masanori Shinohara, Yataro Daigo
    • Organizer
      第18回日本臨床腫瘍学会学術総会
  • [Presentation] Characterization of URST1 as a cancer biomarker and therapeutic target for lung cancer2020

    • Author(s)
      Atsushi Takano, Yohei Miyagi, Yataro Daigo
    • Organizer
      AACR meeting 2021
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 大学病院でのがん薬物療法レジメン運用における診療の質向上とリスク管理に関する後方視研究2020

    • Author(s)
      高野 淳、寺本 晃治、住本 秀敏、醍醐 弥太郎
    • Organizer
      第117回 日本内科学会総会
  • [Presentation] Identification of OASEP1 as a biomarker and therapeutic target for oral cancer2020

    • Author(s)
      Atsushi Takano, Yoshihiro Yoshitake, Masanori Shinohara, Yataro Daigo
    • Organizer
      第65回 日本人類遺伝学会学術総会
  • [Presentation] Characterization of URST1 as a biomarker and therapeutic target for lung cancer2020

    • Author(s)
      Atsushi Takano, Yohei Miyagi, Yataro Daigo
    • Organizer
      第79回日本癌学会学術総会
  • [Book] 入門臨床腫瘍内科学2020

    • Author(s)
      日本臨床腫瘍学会
    • Total Pages
      335
    • Publisher
      南江堂
    • ISBN
      9784524225422

URL: 

Published: 2021-12-27  

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