2019 Fiscal Year Research-status Report
高齢者肺炎における、DPP-IV阻害剤のpros and cons
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19K07923
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
海老原 孝枝 杏林大学, 医学部, 准教授 (30396478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 恒一 杏林大学, 医学部, 教授 (80272540)
永井 久美子 杏林大学, 医学部, その他 (60398592)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者肺炎 / 上気道防御反射 / DPP-IV / 細胞性免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
DPP-IV阻害薬は、認知症との兼ね合いもあり、高齢者糖尿病において、最大のシェアを占めている。特に、中等から高度の認知症においては、服薬アドヒアランスの低下や食事量の低下も認められることから、頻用されている。DPP-IVは(Dipeptidy Peptidase)-IV(酵素活性は、DPP-IV阻害薬はCD26のT細胞活性化を減弱させる可能性があり、分子メカニズムを考慮すると,DPP-IV阻害剤が肺炎発症のリスクを増加させる可能性がある。一方、DPP-IVは、誤嚥性肺炎発症の重要なkey物質であるサブスタンスP変性を不活性化する。したがって、DPP-IV阻害剤は、肺炎発症リスクを低下させる可能性がある。糖尿病は、認知症の原因のひとつであり、フレイル・サルコペニアの重要な因子である。また、糖尿病の死因の第一位は、肺炎である。糖尿病を背景とした肺炎の病因は、未だ明確ではない。認知機能低下、フレイル・サルコペニアは、高齢者肺炎の大部分をしめる誤嚥性肺炎の責任要因である。以上から、糖尿病罹患高齢者肺炎発症のメカニズムと、糖尿病罹患高齢者に頻用されるDPP-IV阻害剤の肺炎発症にたいする影響を、誤嚥性肺炎責任要因と細胞性免疫の観点から、横断・縦断コホート研究を行い調査する。本研究スタートにおいて、DPP-IV阻害剤と肺炎発症の連関、高齢者肺炎の重要な責任要因でる咳反射や嚥下反射などの上気道防御反射、気道の炎症を表す呼気一酸化炭素、細胞性免疫の測定を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVIT-19感染拡大予防による医療体制の変化より、エントリーを含め、臨床研究遂行が休止したことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年6月より、ようやく通常の診療再開となったため、あらためて、エントリーをふくめ、研究を推進していく
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Causes of Carryover |
COVIT-19感染拡大予防による診療体制により進捗の遅れが生じた。今年度6月より、研究推進を行っていく。
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Research Products
(11 results)