2019 Fiscal Year Research-status Report
Construction of new clinical laboratory test by magnetic homogenous assay
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19K07951
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Research Institution | Nagasaki International University |
Principal Investigator |
隈 博幸 長崎国際大学, 薬学部, 教授 (40435136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多江 日成子 長崎国際大学, 薬学部, 助教 (00551582)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 磁気マーカー / ストレプトアビジン / ビオチン化抗体 / 免疫検査システム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成31年度(令和元年度)は、主として抗原定量実験により検出できた磁気シグナルの自動表示システムの開発と同時に、検出用磁気マーカーの開発・改良に取り組んだ。 磁気シグナルの自動表示システムについては、装置制御用パソコンにExcelファイルで取り込んだ磁気信号の変化量をx-yグラフで自動的に表示し、その極大値と極小値の差を「サンプルの磁気信号の強さ」として表示するプログラムが(不完全ながら)作成できた。本システムでは一度に12検体が同時測定できるが、その12検体全てのシグナルと1枚の表示画面に一斉表示できる。ただし本プログラムはWindows10に対応していないことから、更なる改良が必要であると思われる。 検出用磁気マーカーは、これまで使用していた「リゾビスト」(肝MRI用造影剤)と同等の分散性を持ちながらもマーカー1粒子あたりの磁気信号を増加した新マーカーを特注品として試薬メーカーに外注し、マーカーに結合する検出用抗体・ストレプトアビジン等の蛋白質結合評価を実施した。その結果、マーカー1粒子あたりに結合する蛋白質分子数の最適化を行うことができた。 しかしながら、検出用免疫検査装置の経年劣化による不調や、それに伴う真空ポンプ等の入れ替え・微調整等に時間を要し、スギ花粉抗原(CryJ1, J2)の検出実験はほとんど行うことができなかった。また、折からのコロナ禍の影響により、実験室の閉鎖や学会の中止・延期等が生じ、成果の発表を行うことができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検出用免疫検査装置は、初めてくみ上げてから10年以上経過しており、その経年劣化による不調が生じた。そのことに伴い、付属の真空ポンプ等の入れ替え・微調整等に時間を要し、新磁気マーカーによる抗原の検出実験はほとんど行うことができなかった。また、折からのコロナ禍の影響により、実験室の閉鎖や学会の中止・延期等が生じ、成果の発表を行うこともできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
分析機器の整備・調整を実施する業者が越県移動となるため、時期をみて機器類の微調整を実施する。検査システムの臨床評価については、研究代表者単独で実施することとするが、当初予想されていた実施スピードよりは遅れると思われる。研究分担者や協力者との打ち合わせ等についてはメールやzoom等のツールを利用し定期的に行うこととする。 本年度は特に磁気マーカーによる実際の抗原検出を行い、昨年度に改良した種々の要素が全体のシステムに及ぼす影響を評価し、本システムの持つ特性と優位性を明らかにする。
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Causes of Carryover |
昨年度の配分額120万円のうち、研究代表者は100万円、研究分担者が20万円の使用予定であった。 しかしながら、代表者・分担者ともに、年度末(2月~)に生じた新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染流行の影響により、予定していた2学会の参加を取りやめたため旅費をほぼ使用しなかった。また、年度末に予定していた研究分担者・協力者(福岡と東京)との研究報告会や打ち合わせも中止したため、謝金の使用もなかった。 研究自体は6月より再開予定であるため、余剰分は遅れが生じた分の物品費や研究補助者の雇用(謝金)に使用予定である。
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