2019 Fiscal Year Research-status Report
統合失調症リスク遺伝子の確定:多発罹患家系エクソーム解析からの多段階解析
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19K08012
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
保谷 智史 新潟大学, 医歯学系, 助教 (50748580)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 多発罹患家系 / エクソーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
統合失調症の発症に大きな影響力をもつ稀な候補リスク変異を同定する目的で、統合失調症多発罹患家系(罹患者6人、非罹患者8人、罹患状態不明者1人)を対象としたエクソーム解析を行った。具体的には、SureSelect V6キットを用いてエクソン領域を濃縮し、高速シーケンサー(NovaSeq 6000)を用いて塩基配列データを取得した。検出された変異について、1)影響度が高度または中等度の変異、2)アレル頻度が1%未満、3)疾患と最もよく共分離する、という条件で候補リスク変異を絞りこんだ。結果、罹患者のうち5人が共有し非罹患者および罹患状態不明者は保有しない稀な変異として3つのミスセンス変異を同定した。これらの変異をサンガーシーケンスで確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、令和元年度は統合失調症多発罹患家系のエクソーム解析を行い、候補リスク変異を同定した。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に同定された候補リスク変異が、特定の家系においてだけでなく、一般に統合失調症の発症に関与していることを大規模関連解析により確認する。
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Causes of Carryover |
(当該助成金が生じた状況)エクソーム解析の外部委託費を、当初の予定よりも圧縮できたことなどが挙げられる。 (使用計画)同定された候補リスク変異について、大規模関連解析を行うために使用する。
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