2020 Fiscal Year Research-status Report
大脳深部皮質下白質病変が不眠症病態に及ぼす影響の検討
Project/Area Number |
19K08016
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
栗山 健一 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部, 部長 (00415580)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 不眠症 / 大脳白質病変 / 身体症状症 / 疼痛性障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
40歳以上の不眠症患者50名を対象とし、MRIによるT1強調およびFLAIR画像を撮像する。不眠の重症度評価にはISI (Insomnia Severity Index)およびPSQI (Pittsburgh Sleep Quality Index)を用い、睡眠状態誤認の評価には、DBAS (Dysfunctional Beliefs and Attitudes about Sleep)を用いる。さらに、身体愁訴・疼痛症状の評価には、PHQ (Patient Health Questionnaire)-15およびGAD (Generalized Anxiety Disorder)-7を用いる。認知症状および抑うつ症状の評価には、それぞれMMSE (Mini-Mental State Examination)、PHQ-9を用いる。大脳器質病変における灰白質萎縮による体積減少および白質病変の体積と、臨床症状重症度との相関解析を行い、さらに重回帰分析によりそれぞれの要因同士の関連性を詳細に検討する。現在までに不眠症患者37名がエントリーし、画像および疾患評価尺度を採取した。25名を対象とした中間解析では、灰白質の萎縮度と不眠症状重症度との関連は明確でなく、白質病変の広がりとの関連性が疑われる結果が得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集においては目標症例数の4/5を達成し、予定通り順調に研究が進んでいる。データ解析環境もほぼ整い、中間解析も実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに、詳細な解析を実施するための方法探索を行うとともに、残りのサンプル収集も進めていく。中間解析結果は、学会・研究会等で報告を行い、研究計画および研究データの妥当性に関して、専門家の意見を取り入れつつ最終報告の準備も進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
研究協力者の勤務状況に変更が生じたため、年度使用額に軽微な残額が生じた。次年度は研究の取りまとめおよび論文投稿費用等、経費がかさむことが予想されるため、研究活動が潤滑に進められるよう、本残額を有効利用する予定である。
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Research Products
(10 results)